9月29日、SEC(米証券取引委員会)はビットコインETF(上場投資信託)の審査期間の延期を発表しました。グローバルX(GLOBAL X)、ヴァルキリー(Valkyrie)、ウィズダムツリー(Wisdom Tree)、クリプトイン(Kryptoin)の4社によるETFの審査判断がそれぞれ45~60日間先延ばしとなりました。新しい審査期限のタイミングで承認が降りるかどうかに注目が集まるでしょう。
今夏、SECのゲンスラー委員はビットコイン先物ETFの方がビットコインETFよりも承認を得られる可能性が高いのではないかと示唆していました。その期待は11月半ば以降に持ち越しとなり、もうしばらく審査待ちの時期が続きそうです。
10月1日(金)には、暗号資産市場が急上昇しました。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が暗号資産を禁止あるいは制限する意図はあるかと質問され、「ノー。禁止するつもりはない」と答えたことが、米国の規制緩和を示唆するものと受け止められ、好感されたようです。
BTC(ビットコイン)、目先下降トレンドライン水準がターゲット
BTC/JPY日足分析です。430万円付近をボトムに大幅反発となりました。あっさりと直近高値を超えてきており、反落の様子は今の所見られません。2日間ほど、この水準で停滞をしていますので、少し上には海外勢の売りポジションのロスカットが貯まり始めているのではないかと思います。
ターゲットはピンクで囲った下降トレンドラインでしょうか。MACDがゴールデンクロスを始めていますし、上昇傾向にあると考えられます。この下降トレンドラインを付けにいくイメージでトレードしたいと思います。
では4時間足にて、今週の目安をお伝えします。
5万ドル台も意識される展開
4時間足では昨晩、一時的にBTC/JPY は550万円付近まで上昇したようです。その後、高値を叩かれて反落となっています。
BTCのドル建てでみても、高値を超えています。しかし、49000ドル台に差し掛かってくると、大台の5万ドルの前で一度利食いに押された格好となっています。しばらく49000ドル付近で停滞すれば、上方向に抜けてくるでしょう。
さて、BTC/JPY の押し目買いの水準ですが、サポートラインが引ける500万円手前でしょうか。今週はこの水準からエントリーを考え、最終的には550万円を大きく超えていく方向でイメージしています。
5万ドルの大台を超えるには555万円の突破が必要です(1ドル=111円で換算)。ここを抜けた場合、海外取引所のストップロスを巻き込んで上昇していくと予想しています。
最近では、原油や石炭の価格高騰を受けて、コモディティ高の傾向が続いています。BTCも似たように連動し始めているように思います。インフレ経済に向けた値動きが顕著になってきているのかもしれません。個人的には買いポジションをキープしていきたいと考えています。
ETH(イーサリアム)、明確なゴールデンクロスが出現
ETH/JPYの日足分析に移ります。トレンドラインを右方向に抜けてから、しばらく調整の期間だったようです。
90日移動平均線に何度もサポートされてからの反発となっています。BTC同様に大台の40万円突破をうかがう展開ではないでしょうか。
日足レベルでもBTCよりもMACDがゴールデンクロスを明確に出現させており、直近の上昇に勢いがあります。比較的浅い押し目で拾っていけるように思います。
では4時間足に時間軸を落として見てみましょう。
35万円のサポートラインが買い場か
ETH/JPYの4時間足です。トレンドラインに間もなくタッチしそうです。このタイミングからの打診エントリーも考えられます。慎重にいくなら、35万円のサポートラインからだと考えます。
最近では、イーサリアムの焼却速度は24時間平均7,000-8,000ETHで推移しています。1日当たりに出現する供給量12,000-13,000ETHに対して、60%相当が焼却されているとなると、事実上BTCを超える半減期を迎えたと考えられます。DeFi(分散型金融)市場に加えてNFT市場の取引高はまだ高い水準で維持されています。実需があるため、ETHは今後もポテンシャルが高いのではないでしょうか。
今週も暗号資産市場は堅調に推移すると予測し、BTC、ETHともに買い目線を維持していきたいと思います。