今週(9月24日~9月30日)の相場動向

相場回顧 BTC:規制リスクの高まりとともに下落するも底堅い推移

ビットコインは中国人民銀行が暗号資産の禁止措置を再度発表したことを受けて急落した。今回は国内の暗号資産関連業者だけではなく、海外事業者による中国向けのサービス提供も取り締まる方針が示された。これを受けてバイナンスやフォビなどの取引所や、マイニング業者らは相次いで中国向けのサービス停止を発表した。このような規制リスクが高まるなか軟調な推移が続いたがBTC=455万円(41000ドル)付近では底堅く推移した。エルサルバドルにおいてビットコインのウォレット普及が進むなど一部好材料もあり、BTC=488万円(44000ドル)付近まで価格を戻したが、28日の米国株がインフレ懸念などから大きく下落したことで同様に売りが強まった。その後、イーロン・マスク氏による暗号資産規制への言及や、ゲンスラーSEC委員長によるビットコイン先物ETFの支持発言などもあり、BTC=455万円(41000ドル)がサポートラインとして意識され大きく反発した。

 

来週(10月1日~10月7日)の相場予想

規制リスクが意識されているがBTCは底堅い展開を予想

中国人民銀行が暗号資産の禁止措置を徹底する構えを見せた。韓国では暗号資産取引所の登録制が正式にスタートし、多くの事業者が事業停止に迫られているとの報道もある。また米国では、ゲンスラーSEC委員長がビットコイン先物ETFの支持を表す一方、暗号資産取引所のSEC登録を促すよう発言するなど、暗号資産の規制強化の方向性も打ち出している。

このように規制リスクが意識されるなか、NFTの盛り上がりも一服し、市場では買い材料に乏しい状況となっている。悪材料が新しく出た際にはさらに下落することも考えられる。しかし、今のところは金融市場の緩和ムードや米国企業による暗号資産関連動向によって相場は下支えられるだろう。直近の期待材料としてはゲンスラーSEC委員長が度々言及しているビットコイン先物ETFがあり、10月中の承認が待たれる。

直近上値としてはBTC=500万円(45000ドル)、下値としてはBTC=455万円(41000ドル)を意識する。