Q.日経平均の年末の予測は?

blue様からのご質問

今年も残すところ4ヶ月、1年の2/3が過ぎました。日経平均は8月末に28,000円をようやく回復。広木さんは8月当初、8月末の予測を30,000円としていましたが2,000円程下回る結果となりました。

コロナの感染拡大も歯止めがかかってきたようにも思えますし、今後はワクチン接種者も増えます。政局は総選挙や総裁戦の日程もほぼ確定しました。年末の予測はどのくらいと見ていますか?

回答

アベノミクス相場開始の2013年以降、日経平均の予想PERの平均は15.5倍。きりのいいところでPERが15倍に戻るとすれば、予想EPSがいまのままでも

予想EPS 2,150 ×PER 15倍 = 32,250円

にはなると思います。

Q.「来年6月までに日経平均は39,000円」に変わりはないでしょうか?

マックス様からのご質問

以前に質問した時は来年の6月までに日経平均39,000円と言われていました。

感染者が増える一方のこの状態で、今でも39,000円は変わりありませんか。

回答

1人の感染者が何人にうつすかを示す「実効再生産数」は首都圏で感染拡大の目安となる1を割ってきました。今回の波もピークアウトが見えてきたように思います。今後ワクチン接種率はさらに高まるでしょう。コロナは完全にはなくなりませんが来年の6月までには厳しい状況を越えていると思います。

企業業績は今期中に10%上方修正され、来年6月には2023年3月期業績を織り込みます。日経平均の23年3月期予想EPSを2,600円と予想し、PER15倍(過去平均)を当てはめると39,000円です。

Q.投資信託の購入に迷っています

ツンデレ株主様からのご質問

投資信託で資産を増やしたいと思っています。

もうすでに上がっていますが、グローバル医療やグローバルAIなどは今から買っても大丈夫でしょうか。

また、バランスではJPMインカムやジャナスの全天候型を考えていますがいかがでしょうか。

回答

グローバル医療は息の長いテーマですので、遅すぎることはありません。AIも同様なのですが、AIは一時ブームにわいてまだ割高感が残っているように感じます。

挙げていただいたバランスファンドの信託報酬は1.6~1.85%。明らかに高いです。こんなに高いフィーでゼロ金利時代の債券に投資するファンドは収益を生むのは難しいでしょう。リスク・コスト面から見合わないと思います。

Q.陸運株、空運株の見通しを教えてください

松本達磨様、投資家になりたい様、take様からのご質問

■9月3日のセミナーでのお勧め銘柄にはなかったのですが、地元の交通機関を応援するにはJALとJR東日本を長期保有に、と購入しました。ただ医療従事者としては、デルタ株の感染力の強さを肌で感じている分、交通機関は短期的には厳しいと思い利確して手放すか悩んでいます。(松本達磨様)

■陸運株の見通しをご教示頂けませんでしょうか。JR西日本公募増資のニュースで各社が下落しました。西日本の下落は妥当として、他社の下落は一時的なものになると考えられますか?東海・九州は同様の増資はないかと考えています。ワクチン・移動制限緩和・GOTO再開など良いニュースが多いと期待するのですが…(投資家になりたい様)

■京浜急行電鉄についてご教授ください。陸運株はどこも低迷していますが、羽田空港がらみの京急株は特に落ち込んでいます。アフターコロナを見込んで含み損にも目をつむっていましたが、ここにきて横浜のIR事業からの撤退が現実味を帯びてきました。果たしてアフターコロナの時期が到来したコロナコロナ以前の株価までの戻りは望めるでしょうか。(take様)

回答

鉄道や空運のご質問をいくつかいただいています。この先、コロナの状況は間違いなく改善するでしょう。しかし、改善してはまた悪化しの繰り返しで、集団免疫獲得までwithコロナの生活が続くことになります。

これらの銘柄はコロナの状況で短期的なリバウンドは期待できますが、完全復活は相当先になると思ったほうがいいでしょう。

Q.コモディティの上昇はインフレへのトレンド転換を意味するでしょうか?

なないろ様からのご質問

最近コモディティCRB指数が高値を付けたこと等は、過去約30年続いたデフレからの脱却であり、インフレへのトレンド変換との見方がありますが、広木さんのお考えをお聞かせ下さい。

又、インフレへトレンド変換しているとしたら、これから投資すべき有効な投資対象は何でしょうか。

回答

コモディティの値上がりはコロナによるものでしょう。供給制約で品不足になっていたり、特需が生まれたり。一時的なインフレには違いありませんが、トレンド(趨勢)としてインフレが続くとは思いません。社会の構造がインフレが起きにくいように変化しているからです。ただし、資産インフレは除く、です。

これだけのカネあまりの時代、法定通貨の価値は下がり、モノではない通貨の代替にシフトするでしょう。株式、不動産、暗号資産などが有望な投資対象となるでしょう。現代ではマネー=債務ですから債券への投資も意味がありません。機関投資家や年金基金は別の投資目的で債券需要がありませんが、個人にとって債券は投資対象にはなりません。

Q.日本の大手金融機関の株価がさえない理由は?

12様からのご質問

アメリカの大手金融機関の株価は上がっているのに、日本の大手金融機関の株価が低迷しているのは何故でしょうか?

回答

日本の大手金融機関がダメだからです。終わっています。なんら魅力がありません。

みずほのシステム障害ひとつとっても、もうまともな企業、組織、集団でないことは自明ではないでしょうか。


このコーナーでは、お客様からいただいた質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答します。

今回は2021年8月23日から9月4日に寄せられた質問から抜粋して回答しております。

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