テスラ(TSLA)決算:一株利益は1.45ドルで市場予想を上回る

企業概要

テスラは、カリフォルニア州パロアルトに本社を置く垂直統合型再生可能エネルギー企業である。2003年に設立された。電気自動車の開発・製造を手掛け、電動モビリティ社会への移行を目指している。エネルギー発電のためのソーラーパネルやソーラールーフ、また、住宅や商業ビルおよび公共施設向けに電力貯蔵のためのバッテリーを販売する。高級セダンや中型セダン、クロスオーバーSUVなど、複数の車種を製造している。また、より低価格のセダンや小型SUV、ライトトラック、セミトレーラートラック、スポーツカーなどの販売を開始する計画である。2020年の世界自動車納入台数はおよそ50万台であった。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比の98%増の119.6億ドル(市場予想は113.6億ドル)

★1株当たり損益(調整後)・・・1.45ドル(市場予想は97セント)

2021年4-6月期決算は売上高が前年同期比2倍の119億5,800万ドル(約1兆3,200億円)、最終利益は11倍の11億4,200万ドルだった。中国で現地生産車の販売を伸ばし、売上高と最終利益はそろって四半期ベースで過去最高を更新した。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

主要な中国市場では、自動車販売のわずか5%がEV駆動である。新型コロナウイルスによる景気低迷からいち早く回復した旺盛な消費者需要により、向こう2年間で、主要地域でのEV出荷台数は急増すると考えられる。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ロッキード・マーチン(LMT)決算:一株利益は6.52ドルで市場予想を下回る

企業概要

ロッキード・マーチンは、世界で最大規模の防衛システム開発・製造企業である。2001年に米国国防総省と「最新鋭ステルス戦闘機F-35」プログラムの契約を締結後、欧米市場の次世代戦闘機開発で支配的地位を維持している。同社の最大部門である航空機部門は、F-35プログラムを主な事業とする。その他の事業部門には、シコルスキー・ヘリコプター事業を展開するロータリー・ミッションシステム部門、ミサイル・ミサイル防衛システムの製造を手掛けるミサイル・射撃統制部門、衛星の製造、および、衛星の打ち上げ・サービスを提供する合弁会社United Launch Alliance (ULA)からの持分利益が計上される宇宙部門がある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比5%増の170.29億ドル(市場予想は169.56億ドル)

★1株当たり利益(継続事業ベース)・・・ 6.52ドル(市場予想は6.53ドル)

2021通期ガイダンス

★売上高・・・673-687億ドル(従来予想は据え置き、市場予想は683.5億ドル)

★1株当たり利益・・・26.70-27.00ドル(従来予想は26.40-26.70ドル、市場予想は26.71ドル)

売上高は予想を上回ったものの、1株利益が予想を若干下回った。ただ、市場はこの若干下回った1株利益に失望感を感じている模様だ。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

アーク・インベスメントの宇宙関連ETF設定により、同社株は物色されるだろう。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユナイテッド航空(UAL)決算:一株損失は3.91ドルで市場予想を下回る

企業概要

ユナイテッド航空は、定期便有償旅客マイルで世界第3位の航空会社である。サンフランシスコ、シカゴ、ヒューストン、デンバー、ロサンゼルス、ニューヨーク/ニューアーク、ワシントンDCなどを拠点(ハブ)空港としている。競合大手に比べより海外旅行に焦点を当てハブ&スポーク型のネットワーク戦略をとっている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★営業収入・・・前年同期比270%増の54.7億ドル(市場予想は53.5億ドル)

最終損益が4億3,400万ドル(約480億円)の赤字(前年同期は16億ドルの赤字)だった。新型コロナウイルスの影響下に入った2020年1-3月期以来、6四半期連続の最終赤字だが、赤字幅は最小となった。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

決算発表を受け、同社株は0.5%程度下落している。以下の通りベアトレンドに入っており、50ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユニオン・パシフィック(UNP)決算:一株利益は2.72ドルで市場予想を上回る

企業概要

ユニオン・パシフィックは、北米最大の民間鉄道会社である。ネブラスカ州オマハに本社を置く。鉄道網は米国西部の3分の2を網羅し総延長距離は30,000 マイルを超える。石炭、工業製品、インターモーダル貨物、農産物、化学製品や自動車などの輸送事業により、年間の売上高はおよそ200億ドル(2020年度)に上る。メキシコの鉄道会社フェロメックスの株式の約4分の1を保有しており、メキシコ間の輸送事業が売上高の約10%を占めている

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比30%増の55.04億ドル(市場予想は53.75億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・2.72ドル(市場予想は2.53ドル)

第2四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

鉄道という大型事業であることで新規参入が難しく安定した収益を見込めるため、長期投資向きの銘柄と言えるだろう。株価チャートは上昇トレンドにある。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション