コカ・コーラ(KO)決算:一株利益は68セントで市場予想を上回る
企業概要
コカ・コーラは、世界最大のノンアルコール飲料会社である。コカ・コーラ、ファンタ、スプライトなどの主要炭酸飲料ブランドや、ミニッツメイド、ジョージアコーヒー、グラソーなどの非炭酸飲料ブランドを持ち、これらを販売している。自社の飲料に使用する濃縮原液(あるいは飲料ベース)など、サプライチェーンの初期段階で用いる製品の製造に注力している。製造した製品はその後、100社を超えるボトラーにより加工され販売される。濃縮原液事業がユニットケース販売量のおよそ85%を占める。売上高の大半が海外で生み出されている。米国外の主要市場には、メキシコ、ブラジル、日本などがある。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★営業売上高・・・前年同期比41%増の101.25億ドル(市場予想は92.81億ドル)
★純利益・・・前年同期比61%増の29.34億ドル(市場予想は24.33億ドル)
売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。業績の大幅な持ち直しが見られる中、同社は通期の売上高見通しを引き上げた。2020年に新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)措置で売上高が減少したのと著しく対照的だ。7月21日の同社発表によると、為替や買収の影響を除いた本業ベースの売上高は第2四半期に37%増。予想平均は29.3%増だった。
今後の株価見通し
新型コロナウイルスの悪影響を被り株価は大きく下落したが、急速に戻っている。今回の好決算で更なる上値追いが期待できよう。
インテル(INTC)決算:一株利益は1.28ドルで市場予想を上回る
企業概要
インテルは、世界最大級の半導体メーカーである。世界のPCおよびデータセンター市場向けにマイクロプロセッサーを設計および製造する。マイクロプロセッサーx86シリーズを開発した。半導体進化を予測する「ムーアの法則」は創業者の1人であるゴードン・ムーア氏によって提唱されたが、最近は製造プロセスの移行に遅れが生じている。サーバー向け事業がクラウドへの移行で恩恵を受ける一方で、PC向け市場の停滞から、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、自動車など新分野へ進出してきた。アルテラ、モービルアイ、Habana Labsと積極的に合併を行い、PC向け以外の分野を強化している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★調整後収入・・・前年同期比2.0%増の185.3億ドル(市場予想は178億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.28ドル(市場予想は1.07ドル)
2021年度通期ガイダンス
★調整後収入・・・735億ドル(従来予想は725億ドル、市場予想は731.3億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・4.80ドル(従来予想は4.60ドル、市場予想は4.62ドル)
7月22日の引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表しており、1株利益、売上高とも予想を上回った。データセンター部門が予想を上回り好調だった。ガイダンスも公表しており、通期の見通しは1株利益、売上高とも上方修正し、従来予想も上回った。パソコン関連の売り上げが好調だった。
今後の株価見通し
株価は2.2%程度下落。当面下値模索の動きとなろう。
シュルンベルジェ(SLB)決算:一株利益は0.3ドルで市場予想を上回る
企業概要
シュルンベルジェは、石油・ガス業界向けにさまざまな製品・サービスを提供する世界最大級の石油サービス企業である。油層定義、掘削、生産、および、キャメロンの事業グループで構成される。今後10 年間に業界の主流になると見込まれる統合的なサービスを提供するため、他の石油サービス企業に比べ活発な投資を行っている。その代表的なサービスが、シュルンベルジェ生産管理(SPM)事業であり、現時点で売上高の10%を占めている。SPM事業では、顧客と長期契約を締結し、顧客の石油・ガス関連資産に直接投資し、開発・共同運営の過程で製品やサービスを提供、顧客のプロジェクトのパフォーマンスに応じ報酬を得ている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比4.3%増の56.34億ドル(市場予想は55.09億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.30ドル(市場予想は0.26ドル)
★純利益(調整後)・・・前年同期比525%増の4.31億ドル(市場予想3.68億ドル)
第2四半期売上高と調整済みEPSはともに予想を上回った。
今後の株価見通し
同社株はベアトレンドを上抜け始めた。40ドル超えから、投資タイミングを測ることとなろう。
シーゲート・テクノロジー・ホールディングス(STX)決算:一株利益は2ドルで市場予想を上回る
企業概要
シーゲイト・テクノロジー・ホールディングスは、企業・消費者市場向けデータストレージのためのハードディスクドライブ(HDD)の大手サプライヤーである。同じく垂直統合モデルで事業を展開する主要なライバルであるウエスタン・デジタルと2社で実質的に市場を独占している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比20%増の30.1億ドル(市場予想は29.8億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.00ドル(市場予想は1.84ドル)
★純利益・・・4.82億ドル(市場予想は3.19億ドル)
第1四半期ガイダンス
★売上高・・・31億ドル±1.5億ドル(市場予想は29.9億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.20ドル±0.15ドル(市場予想は1.90ドル)
第4四半期売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。続く第1四半期売上高、調整済みEPSガイダンスレンジも、ともに予想を上回った。
今後の株価見通し
77ドルレベルに支持線があり、当面この水準で値固めフェーズに入るのではないか。
サウスウエスト航空(LUV)決算:一株損失は0.35ドルで市場予想を下回る
企業概要
サウスウエスト航空は、国内発搭乗者数でみて米国最大の国内航空会社である。700を超える航空機を運行しており、すべてボーイング737型機を採用している。飛行ルートの拡張にもかかわらず、大都市のハブ空港を使わず、小都市の空港間を結ぶレジャー・フライトに引き続き特化している。格安航空会社のビジネスモデルで事業を展開している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比298%減の40.08億ドル(市場予想は39.34億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.35ドルの赤字(市場予想は0.26ドルの赤字)
★純損益・・・前年同期比86%増の2.06億ドルの赤字(市場予想は18.1億ドルの赤字)
第2四半期売上高は予想を上回ったが、調整済みEPSの赤字幅は予想以上に悪化した。
今後の株価見通し
政府支援と旅客需要の回復が追い風となり、黒字となった。サウスウエスト航空の総営業収入は40億ドルと、前年同期から約300%増。ただ2019年と比べるとまだ32%低い水準にある。同社株はベアトレンド下にあるが、直近上抜け始めた。53.50ドルのネックライン超えから投資タイミングを図ることになろう。