前週の7月14日から今週7月20日にかけて、窓埋めとともに新たな窓がいくつか発生しています。そこで今回も窓埋めと今後、予想される展開について解説していきたいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=新たに発生した窓、青い丸=埋まった窓

前回の振り返り(窓埋めと新たな窓の発生)

前回のコラムでは、「仮にこれら3つの窓が埋まると仮定した場合、下向きの25日移動平均線上を回復できずに押し返されると同時に、上向きに変化した5日移動平均線を下回ることが考えられそうです」と解説しました。

実際、指摘したとおり25日移動平均線を上回ることができずに押し返され、7月8日と9日の間にあけた窓、7月9日と12日にあけた窓、そして7月12日と13日の間にあけた窓の3つを埋める結果となりました。

このように、7月8日から13日までにあけた3つの窓を直ぐに埋めた理由としては、前回のコラムで指摘したように、これらの窓の種類がコモンギャップ(=普通の窓)だったからではないかと思われます。

新たに発生した窓の種類は

では、今回発生した2つの窓は、どの種類の窓なのでしょうか?私は、これらの窓も過去の値幅の範囲内であることから、コモンギャップではないかと考えています。

それにしても、日経平均株価は窓を頻繁にあけ、そして埋めるといった値動きを繰り返しており、まるで新興市場に上場する売買高が少ない個別株のような値動きになっており、安定していません。

今後予想される展開は

では、今後の値動きについてどのように考えれば良いのでしょうか。7月20日までの日経平均株価の値動きを見ると、終値ベースで株価水準が切り下がっているのが分かります。そのため、短期的な下降トレンドが発生していると考えた方が良さそうです。

また、今回発生した2つの窓がコモンギャップだとした場合、直ぐに埋まることが考えられます。

しかしながら、仮に窓を埋めた場合でも、これまで支持線となっていたトレンドラインを日経平均株価が下回っていることから、現在、トレンドラインは支持線から抵抗線に変わっていることになります。

そのため、窓を埋める場面があっても、この抵抗線を上回って維持することができなければ、株価の短期的な下降トレンドに変わりはないことになり、再び押し返されることが考えられるのではないかと思われます。

一方で、下向きの5日移動平均線上を回復して抵抗線を上回ることができれば、下向きの25日移動平均線を上回ることも視野に入ってくるため、一旦戻りを試す展開になるのではないでしょうか。

今週は7月22日から4連休入りとなるため、海外市場の値動き次第ではまだまだ上下に大きく変動することも考えられます。そのようなこともあり、売買は慎重に行うようにしたいところです。