以前の記事で取り上げたように、若者の間でFIRE(経済的自立、早期リタイア)が世界的なブームになるなど、経済的な自由を求める価値観の広がりが見られます。経済的な自由を手に入れるためには、具体的にどのように行動すれば良いのでしょうか。今回は、そのヒントをお伝えするべく、両@リベ大学長の話題の書籍「本当の自由を手に入れる お金の大学」の中から、一生お金に困らない「5つの力」の基本についてご紹介します。

●著者略歴●

 

両@リベ大学長
「日本一自由な会社」の社長。高校在学中に起業し、ITビジネスと投資で10代にして年間1億円以上を稼ぐも数々の失敗も経験し、優秀な経営者仲間やモルディブの大富豪から「本当の社会の仕組み」や「人生を豊かに生きる知恵」を学ぶ。その後、家族や友人向けに発信を始めた通称「リベ大」は、SNSを中心に大きな支持を得る。YouTube総動画本数1000本、累計再生数2億回、チャンネル登録者数140万人。Twitterフォロワー数31万人。公式ブログ月間330万PV。Instagramフォロワー数24万人。

経済的自由を得る!お金持ちの大原則とは

お金なくして自由なし。そう語る両@リベ大学長が考える「本当の自由」とは、働きたければ働く、働きたくなければ働かない、この選択を自分の意思で自由に決められ、経済的に自由な状況になるということ、これがお金持ちの大原則になります。

収入源が自分自身の労働所得だけでは経済的に自由になれない可能性があります。労働所得にプラスして資産を働かせることによって得られる収入(例えば、配当や利子所得、不動産所得等)を増やすことにより、生活費<資産所得になる可能性を高く、そして早くすることができます。そのためには、生活費を減らし、資産所得を増やすという2つのことを同時に取り組んでいくことが重要になります。両@リベ大学長の著書では、まず最初に経済的自由になるための基本として、お金持ちの大原則を解説しています。その大原則とはお金に困らない、自分らしい自由な生き方を実現するためには「5つの力」すなわち「貯める」「稼ぐ」「増やす」「守る」「使う」を鍛えることです。

 

この5つの力を身に付けると、家計が健全にまわり豊かに暮らせるようになります。もし5つの力を身に付けないとお金が不足して生活が苦しくなってしまう可能性があります。

 

「貯める」「稼ぐ」「増やす」「守る」「使う」の5つの力を鍛えるための具体的な方法

【1】人生6大固定費を見直して強化する「貯める力」

本当の自由を手に入れるために、まず押さえるべき基本は「貯める力」。ここで言う「貯める力」とは、生活の満足度を下げずに支出を抑えることです。まず、すぐに実践できることとして固定費の見直しがあります。スマホを格安SIMにする、電力会社を乗り換えて光熱費を下げる、などできることから始めましょう。

人生の6大固定費は、「通信費」「光熱費」「保険」「家」「車」「税金」です。これらの固定費を見直し、効率良く「貯める力」を鍛えれば、資産を貯めるスピードがアップします。1回の支出よりも固定費を見直す、金額が大きな支出から見直す。この2点を意識して今すぐ実践してみましょう。この6大固定費のそれぞれの項目についてもどのような観点で考えればよいのかが著書では解説されています。

【2】収入の柱を増やして「稼ぐ力」を増強

「稼ぐ力」を身につけると、経済的自由を得るまでの時間を短縮できます。収入を増やすために、著書では転職で給与所得を上げるポイントの他、副業で事業所得を増やしていく方法を解説しています。まず何をして稼いだら良いかわからない、という場合にはSNS等で情報発信をすることから初めてみることが選択肢と考えられます。発信力が鍛えられ、「稼ぐ力」が身につき、生活基盤が安定するだけでなく、選択の自由が増え、自分にも自信がつくのではないでしょうか。

【3】お金にも働いてもらい「増やす力」をパワーアップ

「増やす力」とは、自分が働くことによって得る労働収入だけでなく、お金に働いてもらう(投資する)ことで自分が働かずともお金が回る仕組み(資産所得)を得ることです。資産所得には大きく「配当&利子所得」「不動産所得」があります。投資未経験の方はインデックスファンドなどが始めやすいかもしれません。また、投資を始める前段階として以下の知識を学ぶことが大切であると両学長は著書で紹介しています。

・生活防衛資金を確保する
会社員なら生活費6ヶ月分、自営業なら1年分の生活防衛資金をまず確保した上で、投資を検討する。生活防衛資金と投資に仕向けるお金は分けましょう。

・相場を知る
詐欺などに合わないように判断基準を持てるよう、目安となる平均的な利回り(※)などを知っておこう。
(※)利回り(年利回り)、投資した金額に対する利子を含めた年単位の収益の割合のこと

・投資対象とする商品の種類と特徴を知る
投資を始める前に、まず、株式、債券、不動産、コモディティ、預金について具体的な特徴等を把握し、それぞれのリスクや利回りの水準等を把握しよう。

・複利の力を知る
複利とは、最初の元金と利息も合わせた金額に利息がつくことです。最初の元手にだけ利息が付く単利と比べて、長期間で運用すると差が大きく開きます。

複利についてもっと詳しく学べる関連記事:「将来に差がつく!複利効果でお金を殖やす方法」

そのほか活用しやすい税制優遇制度等についても解説しています。

【4】貯めた資産を減らさないために培う「守る力」

貯めた資産を減らさないためには、「守る力」が必要です。注意点として、著書では以下を例に挙げています。自分の資産を守るのは自分、を肝に銘じ、しっかり対策を立てましょう。

・インフレ
物価が上がり、お金の価値が目減りすること
・浪費
家、車、洋服、ブランド品など
・天災
地震や豪雨などの天災に備える
・盗難
キャッシュカードやクレジットカードの不正利用など
・詐欺・ぼったくり
オレオレ詐欺や架空請求詐欺など

【5】人生を豊かにするためのお金を「使う力」

経済的に自由になったからといって、幸せになるとは限りません。実際、いざ自由を手に入れるとその自由をどう扱って良いのかわからず、孤独、不安、虚無感に悩まされる人も少なくありません。そこで、人生を豊かにする意義あるお金の使い方として、以下が挙げられます。また、この「使う」力は、資産形成の過程から磨くことが重要です。

・寄付やプレゼント
他者や社会との繋がりを実感すると、人は幸せを感じる

・豊かな浪費
自分にとって最高に価値のあることにお金を使うと、感動に溢れた人生を送れる

・自己投資
自分の知識欲や好奇心にお金を使うと、仕事を通して社会に価値を提供できる

・時間を買う
人生は時間そのもの。お金を使うことで有意義な時間の使い方ができる

自分のなりたい未来予想図を描こう-マネクリ編集部より-

両@リベ大学長は、人生順風満帆というわけではなく、様々な試練や学びを乗り越える中でこの「5つの力」を培ってきました。この「お金にまつわる5つの力」をバランス良く育てれば、平均的な人でも必ず今より自由な生活に近づくことができるとのこと。自らの体験談も交え、軽快な関西弁と頭にインプットしやすい図解で解説されたノウハウは、説得力がありすぐにでも生活の役に立つものばかりです。

お金に関して不安を感じる理由は、知らない部分が多いからかもしれません。お金の知識が身につくと、具体的に何をどうすれば良いのかイメージや戦略を立てることができるのではないでしょうか。

そのためには、まず自分なりのゴールを見据えることが大事です。本当の自由を手に入れるためのステップとして、ぜひできることから「5つの力」を実践してみましょう。