JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)決算:一株利益は3.78ドルで市場予想を上回る

企業概要

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーは、3兆ドルを超える資産を有する米国最大の複合金融機関の1つである。コンシューマー&コミュニティ・バンキング、コーポレート&インベストメント・バンキング、コマーシャル・バンキング、アセット&ウェルス・マネジメントの4つの主要部門からなる。複数の国で規制下で事業を展開している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★収入・・・前年同期比7%減の313.95億ドル(市場予想300.61億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・3.78ドル(市場予想3.15ドル)

2021年7月13日寄り前決算発表。貸倒引当金の戻し入れが22.9億円と予想(3.27億ドル)以上だったことも支援し、1株利益は予想を上回る結果となった。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

 

今後の株価見通し

トレーディング収入の落ち込み、本業の収益源である純金利収入(NII)の減少等が嫌気されて株価は下げている。一方で純利益が前年同期比164%増、貸倒引当金の30億ドル戻し入れによる押し上げ効果を除くベースでも純利益は96億ドルと、予想95.56億ドルを上回っている。下値固めから再度上値をうかがう展開となろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ゴールドマン・サックス・グループ(GS)決算:一株利益は15.02ドルで市場予想を上回る

企業概要

ゴールドマン・サックス・グループは、世界有数の投資銀行である。インベストメント・バンキング(純営業収益の20%)、グローバル・マーケット(40%)、アセット・マネジメント(25%)、コンシューマー・アンド・ウェルスマネジメント(15%)の各部門からなる。純営業収益のおよそ60%を米国、15%をアジア地域、25%を欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域で得ている。2008年に銀行持株会社(2009年に金融持株会社)に転換、連邦準備制度理事会(FRB)の監督下にある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第2四半期(4月-6月期)実績

★純収入・・・前年同期比16%増の153.88億ドル(市場予想は124.35億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・15.02ドル(市場予想は10.15ドル)

第2四半期純収入、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

 

今後の株価見通し

トレーディング収益が不振だったが、投資銀行部門、資産運用部門が補って好調な決算内容だった。同行株は上昇トレンドを維持しており、更なる上値追いの展開が予想される。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ペプシコ(PEP)決算:一株利益は1.72ドルで市場予想を上回る

企業概要

ペプシコは、食品・飲料品世界最大手のうちの一社である。さまざまなブランドで飲料およびスナック類の製造、マーケティング、販売を手掛け、主なブランドには、Pepsi、Mountain Dew、Gatorade、Doritos、Lays、Rufflesなどがある。一部の市場で第三者のボトラー、請負メーカー、流通業者を通じて製品を提供しているものの、全体として統合されたマーケティング・アプローチを採用している。自社ブランドに加え、スターバックスをはじめとする他の企業との提携やジョイント・ベンチャーを通じて、他のブランドの製品の製造や流通も手掛ける。事業は、主要地域別に5つの部門で展開しており、このうち、北米部門(フリトレー北米、クエーカー・フーズ北米、北米飲料事業で構成される)が、連結売上高の60%以上を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比21%増の192.17億ドル(市場予想は179.4億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.72ドル(市場予想は1.53ドル)

2021年7月13日寄り前に決算発表。第2四半期売上高、調整済みEPSがともに予想を上回った。通期ベース調整済みEPSガイダンスも予想を上回った。北米での売上高の伸びは6%増と、少なくともこの10年間で最大の伸びとなった。通期見通しも上方修正している。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

 

今後の株価見通し

同社はパンデミックをうまく乗り切った。今回の決算内容を受け、同社株は更なる上値追いとなろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

マイクロン・テクノロジー(MU)決算:一株利益は1.88ドルで市場予想を上回る

企業概要

マイクロン・テクノロジーは、従来、PCやサーバー向けのDRAMの製造に重点を置いて来た。その後、NAND型フラッシュメモリー市場に進出を果たした。2013年半ばにエルピーダメモリ、2016年12月にイノテラ・メモリーズ(華亜科技)を買収し、DRAMスケールを増強した。同社のDRAMとNAND製品は、PC、データセンター、スマートフォン、ゲームコンソール、自動車、その他のコンピューター機器に搭載されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第3四半期(3-5月期)実績

★売上高・・・前年同期比36.4%増の74.2億ドル(市場予想は72.2億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.88ドル(市場予想は1.72ドル)

第3四半期売上高、調整済みEPSが予想を上回った。続く第4四半期売上高、及び調整済みEPSガイダンスレンジも予想を上回った。2021年6月30日場中は84.98ドルで引けた同社株は、決算発表後の時間外取引では、83ドル台で推移している(NY時間午後5時50分時点)。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

 

今後の株価見通し

今回の好決算を背景に、更なる上値追いとなりそうだ。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション