今週(7月2日~7月8日)の相場動向

相場回顧 BTC:マイニング難易度調整後に一時上昇するも、規制が重しとなる

ビットコインはマイニング難易度が20%を超える大幅易化で調整されると、ハッシュレートが下げ止まり、次第に買いが強まった。イーサリアムをはじめとするDeFi関連銘柄の強い値動きに連れ高し、一時BTC=398万円(36000ドル)付近まで上昇したが、付近では上値が重くなった。薄商いの状況が続くなか、バークレイズほか英国金融機関がバイナンスへの支払いを停止する動きが相次ぎ、再びBTC=365万円(33000ドル)付近まで大きく下落した。その後、大手DeFiプラットフォームであるエイブがコンパウンドに続いて機関投資家向け機能の提供を発表し、DeFiへの関心の高まりとともにBTC=387万円(35000ドル)を回復する場面も見られた。しかし、中国人民銀行が暗号資産関連業者への取り締まりを改めて強調したことや、バイナンスが欧州における活動制限に追い込まれていることなどが影響し、週末にかけては売りが継続した。

 

来週(7月9日~7月15日)の相場予想

BTCは規制が重しとなるなか、DeFi銘柄主導で回復する可能性も

ビットコインは方向感に乏しい展開が続き、取引高はおよそ6ヵ月ぶりとなる低水準に落ち込んでいる。マイニング難易度調整によってハッシュレートは下げ止まったものの、まだ回復には転じていない。

このようななか中国における暗号資産規制はますます厳しさを増し、大手暗号資産取引所バイナンスも欧州規制によって事業が危ぶまれている。暗号資産に対する規制強化の動きが世界的に継続し、再びBTC=332万円(30000ドル)付近まで価格を下げることも考えられる。

一方で、ハッシュレートが上昇することがあれば、市場心理の改善とともに買いの勢いが戻ることも考えられる。また、ビットコインのレンジ相場が続くなかでDeFiへの関心が再燃しており、イーサリアムを中心にDeFi銘柄主導で相場が回復する可能性もあるだろう。

直近上値としてBTC=398万円(36000ドル)、下値としてはBTC=332万円(30000ドル)を意識する。