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Q.レバレッジ型投信は長期投資に不向きですか?
レバレッジ型の投資信託は長期積立投資に向かないと言われていますが何故でしょうか ?
基本的に経済は右肩上がりならボラティリティが大きいだけで効率的だと思うのですが...。
回答
レバレッジ型投信は、例えば日経平均型なら日経平均の倍の値動きになると思いがちですが、正確には「日経平均の1日の騰落率の2倍の騰落率で計算された日経平均レバレッジ・インデックス」に連動することを目指すものです。
これがどうして長期的に乖離を生んでしまう可能性があるかについては、「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型 上場投信」(以下NF日経レバ)の目論見書に記載されている文章をそのまま引用します。
「日経平均レバレッジ・インデックスは、日々の騰落率が日経平均株価の騰落率の2倍として計算された指数です。したがって、以下の例に示すように、日経平均レバレッジ・インデックスの騰落率と日経平均株価の騰落率とは、 2日以上離れた日との比較においては、一般に「2倍」とはなりませんので、十分ご留意ください。」
そしてこのような例が挙げられています。
1日目に日経平均が▲5%となりました。倍の値動きですからNF日経レバ(1570)は▲10%です。翌日に日経平均は+10%となりました。倍の値動きですからその日のNF日経レバのリターンは+20%です。では、この2日間の累積パフォーマンスはどうでしょうか?
日経平均は0.95×1.10=1.045 です。
NF日経レバは0.90×1.20=1.08 です。
倍になるなら1.09にならなければなりませんが、そうなっていません。あくまで「日々の」値動きの2倍になることを目指しているからです。
実際にはどうでしょうか?
3月末からのパフォーマンスを見ると、日経平均はほぼ横ばいの▲1.25%ですがNF日経レバのほうは▲3.88%と倍以上のマイナス・リターンになっています。
こうなる理由は、以下の通りです。
純資産額のエクスポージャー対比、2倍の値動きを求められるため、相場が上がった日には純資産が増えますので先物を増加分だけ買い増し、値下がった日には売却します。つまり、上がったところで買って、下がったところで売るため、もみ合い期間が長引けば、パフォーマンスは傷んでくるというわけです。
しかし、長期的にみれば誤差の範囲ですから、上昇相場が続くと見ればレバレッジ型ファンドを買うのが結果的に正解です。われわれ個人投資家は機関投資家ではないのでインデックスファンドのトラッキングエラーなどは問題になりません。
Q.金利と為替の関係を説明した著書は?
金利と為替の相関関係についてですが、6月21日の動画で広木さんが自身の著書で相関関係がないということを書いていると、おしゃっていましたが、購入したいので書籍名を教えていただきたいです。
宜しくお願い致します。
回答
「2021年 相場の論点」日本経済新聞出版社です。
よろしくお願いいたします。
Q.広木さんの紹介した格言を胸に…
以前、広木さんが「悲観は気分、楽観は意思」といったような格言を紹介していました。
なるほどと思い、恥ずかしながらそれまで雰囲気に流され、気分で取引していたのをあらため、マネックス証券の【銘柄分析】をよく見て比較検討するようになり、コロナ禍を無事に乗り越えることができました。 ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
回答
アランの言葉ですね。
大好きな言葉です。
Q.Jタワーが半額以下となった理由は?
Jタワー(4485)ですが、5Gなどの需要を見越し、購入しましたが、第三者割当増資(NTT、KDDI)により、半額以下になってしまいました。
ここは気長に持っておくべきでしょうか?
回答
ご指摘の通り、資本関係にある大手通信との独立性に問題ありと見ます。
あまり魅力的な企業とは思えません。
Q.資産形成に向けて若者がするべきことは?
8年ほど証券会社で営業をしていました。出産退職したのですが、広木さんのお話を聞き現役時代の自分はまだまだ勉強不足だったと痛感しております。
20-30代の若者がこれから資産形成をする際、相場を見る目を養うためにしておくべきことはありますか?毎日日経新聞を読んだり、モーサテを見たりはしているのですが…。教えてください
回答
僕もバブル全盛時に証券会社で営業していましたから、営業の仕事の大変さは(少しですが)体験としてわかっています。
今は新聞やテレビなどに加えて、ネットでも情報が取得できる便利な世の中になりました。ただ、それだけ情報が氾濫しているわけで玉石混交の中から真に役に立つ情報を見抜く、個人の目利き力が試される時代だとも言えます。
若い人には本を読むことをお勧めします。
ネットやメディアの情報ではなく、書籍になったものです。資産運用に関する良書はたくさんあります。資産運用や金融関係の本ではなく、テクノロジーや科学、未来予測に関する書籍なども非常に役立ちます。
例えば、『DXの思考法 日本経済復活への最強戦略』西山圭太 解説・冨山和彦(これはDX‐テクノロジーに関する本のようですが、実際にはサブタイトルにあるように、経済書です。)『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』ピーター・ディアマンディス , スティーブン・コトラー など。もちろん経済書も読むべきものは山のようにあります。時間がいくらあっても足りません。
僕は犬の散歩の時間が惜しいので、本を読みながら歩いていたら、自転車にぶつかりそうになって危険極まりないことが分かりました。なので、今はKindleの電子書籍の「読み上げ」機能を使って、本を「聴きながら」歩いています。
このコーナーでは、お客様からいただいた質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答します。
今回は2021年6月24日から6月27日に寄せられた質問から抜粋して回答しております。
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