Q.インフレ懸念から米国金融引き締め、株価調整を懸念しております

イナゴ様からのご質問

アメリカの消費者物価指数がここに来て急激に上がってきています。このままインフレ懸念から米国金融引き締め、株価調整を懸念しております。

この程度の上昇は株価に織り込み済みなのでしょうか?広木さんのお考えをお教え下さい。

 

 

回答

 

アメリカの消費者物価指数はコロナによる供給制約など異常値の要因があり、賃金上昇がなければ本質的なインフレにはつながりません。

ローレンス・サマーズは以下のように分析しています。

「米国での労働組合の交渉力低下がある。かつては好況期に失業率が低下すると組合の交渉上の立場が有利になり、大幅な賃上げが勝ち取られた。それがコストプッシュ要因となり、失業率低下が物価上昇を招くフィリップス曲線の関係が明確にみられた。だが昨今は組合の交渉力が低下し、失業率が下がる好況期にも賃上げが起きず、インフレ率が低くとどまるようになった。」
先日、アマゾンで組合組成が否決されたように、米国ではこうした構造問題があります。そこに今回のコロナで失職したひとがもとに戻るには相当時間がかかります。仮に戻るとしても、今度は賃金の安い職が埋まっていくので賃金は低下し、インフレは起きないと思います。

Q.運用資産に対して、保有しておくべき現金の割合はどの程度でしょうか

Nick様からのご質問

運用資産に対して、保有しておくべき現金の割合はどの程度でしょうか。

マーケットの状況によるでしょうか。

そうであれば、現状のマーケットでの現金保有割合を教えてください。

 

 

回答

 

もちろんマーケットの状況によります。

現在であれば10%程度でよいと思います。今後、コロナ終息~景気回復で株価はさらに上昇すると見込んでおり、その過程で少しずつ利益確定しキャッシュを増やせばよいでしょう。いまはほぼフルインベストする状況でしょう。

Q.半導体不足と最近のSOX指数の下落について

不良中年様からのご質問

世界的な半導体不足の中、TSMCは22年操業の工場を新設すると発表するも、いまだ着工しておらず、また、SUMCO等はウェハー増産要請には応じず、値上がりあれば検討すると言ってます。

これでは、他の産業界からの要請には間に合いません。最近のSOX指数の下落はこれらを表しているのでしょうか?

 

回答

 

需要の先送りですから、いずれ半導体の供給不足問題は解決するはずです。

トヨタは2022年度に「トヨタ」「レクサス」両ブランドで計1040万台の世界生産を計画していますが、日経はこう報じています。

<トヨタ幹部は取材に対し、今後の半導体調達について「来年には正常化し(生産への)影響はないとみている」と言明。ある部品メーカーの幹部も「21年秋以降から生産増加が予定されている」> とのことです。

Q.日揮ホールディングスの株価が一向に戻りません

あいうえお様からのご質問

広木さんお疲れ様です。かなり以前より、日揮ホールディングスの株を持っているのですが、株価が一向に戻りません。(かなり損失がでています…)2014年の高値にはもう戻らないのでしょうか?やはり、海外中心業務またはプラント業務は下火でしょうか?

この会社の将来性などを教えてください。何卒宜しくお願い致します。

 

回答

 

ここ数年トップライン(売上高)が頭打ちです。

利益率も低くROEも高まりません。基本的に効率よく稼ぐという企業体質になっていないと見受けます。

 

Q.参入障壁や利益率などの観点からの半導体事業について

ふみとら様からのご質問

台湾のTSMCのようなファウンドリーが半導体事業で存在感が増しています。一方で日本は半導体製造装置などが強いです。

これからも半導体が伸びる中、参入障壁や利益率などの観点からどの部分がおいしいと思われますか?

 

 

回答

 

自分の得意な領域に特化するのが得策ですので、装置メーカー、素材・部材(レーザーテック(6920)、HOYA(7741)、信越化学(4063))などがよいかと思います。
 

 


このコーナーでは、お客様からいただいた質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答します。

今回は2021年5月1日から5月10日に寄せられた質問から抜粋して回答しております。

広木 隆への質問はこちらからご入力ください。 回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。