早いもので、今週で4月が終わり大型連休に入ります。また、大型連休明けは、5月6日が次の国内株式市場の取引日となります。それまで東京市場は休場となりますので、今週末の株価水準や5月6日の取引再開で株価が上下どちらに放たれるのかが注目されるところです。

それでは4月21日から27日までの値動きを振り返りながら、窓と今後の展開について考えてみたいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い窓=埋まった窓

サポートラインを割り込み、新たな窓が発生

チャートを見ると分かりますが、前回は4月20日に大きな窓が発生したところで上向きの75日移動平均線をわずかに下回って終えていましたが、翌4月21日にも大きな窓をあけて始まり、安値で28,419円をつける場面がありました。

では、このとき新たに発生した窓は、どの窓だったとみなさんは判断したでしょうか?サポートラインを下回っているので、ランナウエイギャップ(=逃げる窓)だったのでしょうか。あるいは違う種類の窓になるのでしょうか。

この判断はとても重要です。なぜなら、一旦下げ止まるのか、下落が続くのか、その判断の分かれ目になるからです。

そう、みなさんはもうお分かりですね。この窓はコモンギャップ(=普通の窓)だったと私は考えています。理由は3月24日の終値の手前で下げ止まっているからです。

サポートラインを下回りましたが、いわゆる「直近安値の節目」を下回らなかったことから、翌営業日の反発が大きくなったのではないかと思われます。みなさんもこうしたパターンを覚えておいて、安値で売ってしまわないための判断材料にするようにしてください。

新たに発生した窓と3月の窓を埋めたあと75日移動平均線を下回った状態が続く

では、先週の値動きの話の続きです。このように、先週の4月20日と21日に大きな窓が発生したわけですが、翌22日の反発でこのときに発生した窓を埋めると同時に、サポートライン上を回復する結果となりました。

また、3月23日から26日にかけて発生した2つの窓も4月22日の反発で埋めており、これらの窓はコモンギャップだったことがお分かりいただけるのではないでしょうか。そうしたなか、株価は切り返したものの、上向きの75日移動平均線を下回ったままの推移が続いています。

サポートライン上を維持できるか

そこで今後の展開についてですが、75日移動平均線を下回ったままの状態が続くようですと、75日移動平均線が下向きに変化してくると同時に上値の抵抗になることが考えられ、今後のトレンドを考える上で下放れへの注意が必要です。

また、75日移動平均線を下回ったままで推移すると、サポートラインを再び下回ってくることが考えられることに加え、今度3月23日の終値を下回るようですと、下放れの可能性が高くなり、買いポジションを持っている投資家にとっては警戒が必要になりそうです。

さらに、2020年9月から下落して月末を終えるというアノマリーも続いており、仮に4月30日も同様に下落して終えるようですと、値幅次第では下放れのきっかけになることも考えられます。したがって、大型連休入り前に買いポジションを持っている投資家は、ポジションを大きくしないよう注意し、窓の動向を確認しながら売買判断に役立てたいところです。