【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,494.32 △0.98 (2/19)
NASDAQ: 13,874.46 △9.11 (2/19)
1.概況
先週末の米国市場は追加の経済対策を期待する買いと金利上昇を嫌気した売りが交錯するなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は10ドル高でスタートすると昼前に154ドル高まで上昇しましたが、上げ幅を縮めるとマイナスに転じ引け間際に24ドル安まで下落しました。しかし、引けに持ち直すと結局0.9ドル高の31,494ドルと反発しほぼ横ばいで取引を終えています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の13,874ポイントと4日ぶりに反発となりました。一方でS&P500株価指数は7ポイント安の3,906ポイントと4日続落となっています。
2.経済指標等
2月の米製造業PMI速報値は58.5と前月から低下しましたが市場予想と一致しました。また、1月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比0.6%増の669万戸となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、公益事業と生活必需品、ヘルスケア、コミュニケーション・サービスが1%を超える下落となりました。一方で5業種が上げ、素材が2%近く上昇し、エネルギーと資本財・サービス、金融も1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)とダウ(DOW)が5%近く上げたほか、ボーイング(BA)も4%を超える上昇となりました。キャタピラーとダウ、ボーイングの3銘柄でダウ平均を150ドル押し上げています。一方でビザ(V)とナイキ(NKE)が2%以上下げ、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)も2%近く下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)が5%を上回る上昇となりました。決算と業績予想が市場予想を上回ったことが好感されました。また、アプライドマテリアルズの好決算を受けて半導体株が堅調でマイクロン・テクノロジー(MU)が3%近く上げたうえ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とブロードコム(AVGO)、テキサス・インスツルメンツ(TXN)も1%以上上げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.05%高い1.34%となりました。ドル円は105円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな売り材料に乏しいことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)