決算発表一巡で今週は手掛かり材料難。日経平均は3万円の大台を前に目先上値の重い展開となりそうだ。と、いうのが今週の相場展望のコンセンサスだろう。であるなら意外にあっさりと3万円をつける場面があるかもしれない。相場はコンセンサス通りにならないことが、ままあるからだ。3万円の大台乗せがあるとすれば、そのきっかけは米国の追加経済対策が決まることだろう。下院歳入委員会が1,400ドルの個人向け現金給付を柱とする5935億ドル規模の家計支援策を可決しており、あとは上院待ちだった。その上院はトランプ前大統領の弾劾裁判で手一杯の状態でしばらく時間がかかりそう…と思いきや、あっさりと無罪の評決を出した。これで追加経済対策の審議に入れる。早期に決着すれば相場の支援材料となる。

ワクチン関連のニュースも相場のムードを明るくするだろう。英米では目立って新規感染者の伸びが鈍ってきている。そうしたなか、いよいよ我が国でもワクチン接種が開始されるとなれば経済再開期待の高まりが株高につながるだろう。

米国は15日がプレジデントデーの祝日で、週初は動意薄かもしれないが、18日に旧正月(春節)が明け中国・アジア市場にも投資家が戻ってくる。需給面では特段売り材料もなく、押し目では買い意欲が旺盛だ。

経済指標は16日にNY連銀製造業景気指数、17日に米鉱工業生産、小売売上高、卸売物価指数(PPI)、18日のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、19日に米PMI速報値、中古住宅販売などが注目される。

今週の予想レンジは2万9200円~3万円とする。