【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,375.83 ▼9.93 (2/9)
NASDAQ: 14,007.70 △20.06 (2/9)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。追加の経済対策を期待した買いと利益確定の売りが交錯するなかダウ平均とS&P500株価指数は7日ぶりに反落となったものの、ナスダック総合株価指数は4日続伸となり史上最高値を更新しました。ダウ平均は25ドル安でスタートすると朝方に139ドル安まで下落しましたが、下げ幅を縮めると昼過ぎにプラスに転じ53ドル高まで上昇する場面もありました。しかし、上値は重く引けにかけて上げ幅を縮めるとマイナスに転じ結局9ドル安の31,375ドルで取引を終えています。
また、S&P500株価指数も4ポイント安の3,911ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は20ポイント高の14,007ポイントとなり4日連続で史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や資本財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの6業種が上げました。一方でエネルギーや素材、一般消費財・サービスなどの5業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではマクドナルド(MCD)が2%余り上げたほか、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とボーイング(BA)も1%を超える上昇となりました。一方でダウ(DOW)とホーム・デポ(HD)、ナイキ(NKE)、アメリカン・エキスプレス(AXP)が1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、化粧品のコティ(COTY)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで急落し15%以上下げています。ゲームソフトのテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(TTWO)も6%余り下落しました。決算で売上高は市場予想を上回りましたが、材料出尽くしとなり売りに押されました。取引終了後に決算を発表したツイッター(TWTR)は売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで時間外で一段高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い1.16%となりました。ドル円は104円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料になりにくいことから下落してのスタートが予想されます。東証1部の騰落レシオが124%となるなど短期的な過熱感がやや意識されるなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。また。本日は取引時間中の13時25分にトヨタ(7203)が決算を発表する予定で注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)