【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  31,148.24   △92.38  ( 2/5 )
NASDAQ:  13,856.30   △78.55  ( 2/5 )

1.概況

米国市場は米上院が予算決議を採択し追加の経済対策成立に向けて前進したことを好感して続伸となりました。37ドル高でスタートしたダウ平均は直後に196ドル高まで上昇した後27ドル高まで上げ幅を縮めましたが、その後持ち直すと結局92ドル高の31,148ドルで取引を終え5日続伸となっています。また、S&P500株価指数も15ポイント高の3,886ポイントと5日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も78ポイント高の13,856ポイントと続伸となりこちらも前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

1月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比4万9000人増に止まり市場予想を下回りました。失業率は6.3%と前月から低下し横ばいとみていた市場予想に反して改善しています。また、2020年12月の米消費者信用残高は97億3000万ドル増に止まり市場予想を下回りました。さらに2020年12月の米貿易収支の赤字額は前月比3.5%減の666億1300万ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術を除く10業種が上げました。そのなかでも素材が1%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスとエネルギー、一般消費財・サービス、生活必需品も1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではナイキ(NKE)が3%余り上げ上昇率トップとなったほか、米食品医薬品局(FDA)に開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可を申請したジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も1%を超える上昇となりました。また、シスコシステムズ(CSCO)とダウ(DOW)、コカ・コーラ(KO)、ウォルマート(WMT)、ハネウェル・インターナショナル(HON)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、スリーエム(MMM)も1%以上上げています。一方でユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とボーイング(BA)、インテル(INTC)が1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、市場予想を上回る四半期決算を発表した写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)が9%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.16%となりました。ドル円は105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が堅調さを維持して1月25日に付けた昨年来高値(28,822円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)