米ドル安か、米ドル高か?

年明け以降の米ドル/円は、102円半ばまで下落したものの、その後は一転して104円半ば近くまで反発するといった具合に、米ドル安なのか、それとも米ドル高なのか、気迷いの状況が続いている。

ただこれは、90日MA(移動平均線)との関係で見ると、過去半年以上続いてきたプライス・パターンそのものでもあった。米ドル/円は、過去半年以上、90日MAを上限、それを2%下回った水準を下限としたレンジ中心での推移が続いてきた(資料参照)。これを足元に換算すると、102.4~104.5円となる。

【図表】米ドル/円の90日MAからのかい離率(2020年1月~)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成

米ドル/円は、上がっても90日MAを上回れず、逆に下がっても、90日MAを2%下回った水準を大きく割り込めずといった状況が、上述のように昨年6月以降すでに半年以上も続いてきた。そして、それは年明け以降もこれまでのところ、基本的に変わらず続いているわけだ。

まだ新しい年が始まったばかりで、一方向へのリスク・テイクは十分可能だろう。それが102.4~104.5円中心のレンジをどちら方向に抜けるか。それによって、当面の為替相場の方向性が決まる可能性は注目したいところだ。