海外投資家の多くが休暇に入るクリスマスが近づき、ようやく株価に動きが出てきました。
それでは前回を振り返りながら、今後の動向について考えてみたいと思います。
前回の振り返り
では前回を振り返ってみましょう。前回コラムでは、もち合いと株価の上放れや下放れについて解説しました。そのなかで、「仮に12月8日の安値を下回って始まるような窓が発生した場合、上向きの25日移動平均線がサポートになって株価水準を保つことができるのかが、株価の下放れの判断基準になると思われます」としました。
12月21日までは前回指摘したもち合いが継続していましたが、12月22日にはついに上向きの25日移動平均線を下回って終える結果となってしまいました。
ただ、12月22日に25日移動平均線を割り込んでいるものの、25日移動平均線はまだ上向きのままとなっています。それに加えて、指摘した窓があいていないため、25日移動平均線上を回復する可能性も残っているのではないかと思われます。
ただし、25日移動平均線上を回復したとしても、下向きに変化した5日移動平均線を上回って維持する必要があります。そのため、押し返されて25日移動平均線上を維持できないようですと、買いポジションを持っている投資家は下降トレンド入りへの警戒が必要になるのではないかと思われます。
今後の動向について
今後の展開については、25日移動平均線を下回ったままで推移するのかが注目ポイントになりそうです。
仮に25日移動平均線を下回ったままですと、下向きの5日移動平均線が25日移動平均線を下回るデッドクロスが発生します。同時に、5日移動平均線が上値の抵抗となって下落基調が続き、11月20日と24日のあいだにあけた窓を埋めることも視野に入ってくるのではないかと思われます。
一方で、25日移動平均線上を終値で回復するようですと、下向きの5日移動平均線を上回ることが考えられます。そうするともち合いに戻ったり、11月2日以降のようにもち合いを上放れたりすることが視野に入ってくるのではないかと思われます。
海外投資家の多くがクリスマス休暇に入ることで、売買がさらに減少すると考えられます。そのなかで、25日移動平均線上を維持できるかが年末高のカギを握っていると思われますので、要注目です。