米ドル/円だけでない「小動き」
米ドル/円の方向感の乏しい小動きが続いている。これは、90日MA(移動平均線)との関係で見ると、過去半年ほど、90日MAを上限、90日MAを2%下回った水準を下限としたレンジ中心での推移ということになる(図表1参照)。ところで、このような小動きが最近は米ドル/円以外にも波及した形となってきた。
【図表1】米ドル/円の90日MAからのかい離率(2020年4月~)
豪ドル/米ドルも、過去2ヶ月、90日MA±2%のレンジ中心の推移となってきた。そして、豪ドル/米ドル、米ドル/円とも小動きなら当然ではあるが、豪ドル/円もこの2ヶ月はおおむね90日MA±2%中心での推移となってきた(図表2、3参照)。
【図表2】豪ドル/米ドルの90日MAからのかい離率(2020年4月~)
【資料3】豪ドル/円の90日MAからのかい離率(2020年4月~)
米ドル/円だけでなく、為替相場全体の小動きが続くのか。それとも、米ドル/円以外の通貨の「脱・小動き」でも、米ドル/円も含めた為替相場全体の「脱・小動き」の手掛かりになるのか。
ちなみに、足元における豪ドル/米ドルと豪ドル/円の、90日MA±2%のレンジは、0.705~0.735ドル、74.3~77.3円。目先的に、このレンジを抜けた方向に大きく動き出す可能性があるが、それが米ドル/円などにも波及する可能性も合わせて注目されるかもしれない。