【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 29,479.81 △399.64 (11/13)
NASDAQ: 11,829.29 △119.70 (11/13)
1.概況
先週末の米国市場は新型コロナウイルスワクチンへの根強い期待を支えに大きく反発し、S&P500株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は123ドル高でスタートすると寄り付きを安値に一日を通して上げ幅を広げる展開となり取引終盤には479ドル高まで上昇しました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局399ドル高の29,479ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、S&P500株価指数は48ポイント高の3,585ポイントと反発し、9月2日に付けた史上最高値(3,580ポイント)を更新しました。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も119ポイント高の11,829ポイントと反発しています。
2.経済指標等
10月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.3%上昇し市場予想を上回りました。一方で11月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は77.0と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが4%近く上昇したほか、不動産と資本財・サービスも2%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。なかでも市場予想を上回る決算を発表したシスコシステムズ(CSCO)が7%余り上げ上昇率トップとなったほか、ボーイング(BA)も6%近く上げ、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も5%近く上昇しました。また、アメリカン・エキスプレス(AXP)も3%以上上げ、シェブロン(CVX)も3%近く上昇しています。また、目標株価の引き上げが相次いだウォルト・ディズニー(DIS)に加えて、ハネウェル・インターナショナル(HON)やゴールドマン・サックス(GS)、インテル(INTC)も2%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体製造装置最大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで4%以上上げました。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%高い0.90%となりました。ドル円は104円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の25,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に7-9月期のGDPが発表される予定です。4-6月期に戦後最大の落ち込みとなった反動で大幅な伸びが見込まれることから注目されます。さらに日本時間の11時には中国で10月の鉱工業生産や小売売上高など多くの経済指標が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)