株主優待を実施している会社は「1,500社」を超えます。(2020年10月現在)

このように具体的な数が分かると想像しやすいですが、この中から株主優待を1社ずつ調べていくというのは「かなり骨の折れる作業」ではないでしょうか。

というわけで今回は、この膨大な会社数の中から「どうやって自分好みの株主優待を絞り込むか」というテーマでお話をしていきます。

【1】ご自身が投資できる金額で絞り込む

まず「ご自身が投資できる金額で絞り込む」という方法です。

ご自身がいくらまで株主優待関連の投資ができるかを先に決めておく必要があります。手始めに自分で決めた投資金額を上限として、それ以下の価格で買える優待銘柄を探していきましょう。

優待は数万円でもらえるものも多い

優待銘柄の中には「数万円で買える株」というのもあります。

10万円以下で買える株は434銘柄」、10万円~20万円以下で買える株は「427銘柄」です(2020年10月2日現在マネックス証券サイトの『株主優待検索』を利用)。

これらを総合すると、0円~20万円以下で買える株は「861銘柄」にもなり、全体の6割近くもの優待株をカバーしていることになります(2020年10月現在)。

【2】優待内容をジャンル別で絞り込む

次に「優待内容をジャンル別で絞り込んでいく」という方法です。

株主優待の種類は、日用品・食事券・自社製品・QUOカードなど多岐に渡ります。安直に「株主優待をやっているから」という理由で投資をして、自分で使えない優待をもらっても意味がありませんよね。

まずは、自分の欲しい株主優待のジャンルを絞り込んで、その後に投資する会社を吟味するという方法もよいかと思います。

【3】権利付最終日で絞り込む

次に「権利付最終日から逆算して優待を絞り込んでいく」という方法です。

株主優待は株を買った瞬間にもらえるものではありません。決算銘柄の配当金や株主優待等の株主権利を得るためには会社ごとに異なる「権利付最終日」までに買い注文が約定し大引けの時点までに株式を保有し、権利確定日に株主になる必要があります。

もしも「1年に1回しか優待を贈らない会社」の場合に、つい最近「権利付最終日」が過ぎてしまったとしたら、さらにもう1年ほど待たないと株主優待をもらう権利は得られません。

ムダに待たなくても済むように、まずは「権利付最終日」で絞り込み、その後に優待内容をみて選んでいくのも一つの選択肢だと思います。

「権利付最終日」について

権利付最終日は通常「会社の決算日と同一日(多くは月末)」となりますが、もちろん会社によって違うので会社ごとに確認が必要です。傾向としては、多くの会社が本決算を迎える「3月」が一番多く、中間決算にあたる「9月」が次に多くなります。

【4】ランキング(利回り)で絞り込む

最後にご紹介するのが「ランキングで絞り込んでいく」という方法です。

上場会社の中には「投資金額の割に優待内容がいい」、「投資金額の割に配当が多い」という会社があります。これらは「利回り」という考え方でランク付けをすることができます。

 

優待利回り(=株主優待の価値÷必要投資金額)

配当利回り(=配当の価値÷必要投資金額)

総合利回り(=上記の優待利回り+配当利回りを足した利回り)

 

「できるだけお得な条件で株主優待を手に入れたい」という人は、この中でいう「優待利回り」の高い銘柄を絞り込んでいのもよいのではないでしょうか。

また、優待利回りはそれほど高くなくても、配当を足した利回り(=総合利回り)で「4%」を超えていれば、一般的に利回りがよいと考えられます。