2007年公開の映画「バブルへGO!!」は、案外好きな映画で、実は私は何度も何度も観ています。何度も観ているのですが、昨日あたりからまた久し振りに(でもないか)観たくなりました。

企業や家計が保有する現預金の総額、即ち通貨供給量・マネーサプライ(或いはマネーストック)は世界的に膨張しています。コロナ禍で、各国中央銀行が流動性(マネー)を超大量に供給し、巨大な財政出動も行われているからです。代表的な指標であるM2(現金と各種銀行預金などを足したもの)で見て、7月、アメリカでは前年同月比23.3%増、140年ぶりの伸びとなり、日本の年表に合わせると明治時代の初期以来となります。日本やヨーロッパも、7月や8月のM2の伸びは前年同期で10%弱で、日本ではバブル期後期以来、30年ぶりとのこと。

週末のテレビ番組では、菅義偉氏は橋下徹氏からコロナ対策の財源として発行する国債の規模に限界はあるかと問われ、「ありません」と回答したとのこと。菅氏に近いブレーンの中には、量的緩和理論の元祖のような方もいるようで、やおら「バブルへGO!!」感が強くなってきました。因みに私がここで書いてるバブルとは、資産バブル・資産インフレのことです。私は元来おっちょこちょいな性格なので、こうなって来ると「買わない不安」が先行してきます。しかし本当にそれで合ってるのか?そこで「バブルへGO!!」をまた観て、冷静になろうと思う訳です。いや、冷静になんかならないか。

バブル期は、街中が酔っ払っていました。二日酔いのことを考えながら飲む人はいません。バブルのあとに何が来るかなど、何も考えずにバブルに陶酔していたのです。飲み会で、いつ飲み始めるかのタイミングを見計らいながら飲む人などいたら、その人はきっとつまらないでしょう。飲み会は、先に酔っ払ったもん勝ちです。「バブルへGO!!」を観る理由は、冷静になるためではなく、バブル期は先に酔った者が、バブルが崩壊するまでの間は一番いい思いをする、ということを再確認して思い出すためかも知れません。ま、そんなことを思う今日この頃です。マーケット的には面白い時間帯ですね!