【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,739.73  △46.85 (8/20)
NASDAQ: 11,264.95  △118.49 (8/20)

1.概況

米国市場はハイテク株が買われたことで反発し、ナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は経済指標の悪化を受けて70ドル安でスタートすると取引開始直後に166ドル安まで下落しましたが、その後下げ幅を縮めるとプラスに転じ午後は小幅高での推移となりました。取引終盤に88ドル高まで上昇する場面もあったダウ平均は結局46ドル高の27,739ドルで取引を終え4日ぶりに反発しています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も118ポイント高の11,264ポイントと反発し18日に付けた史上最高値(11,210ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週から13万5000件増の110万6000件と3週間ぶりに増加し改善を見込んでいた市場予想に反して悪化しました。また、8月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数も17.2と前月から低下し市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーが2%以上下落したほか、金融と公益事業も1%近く下げています。一方で4業種が上げ、情報技術とコミュニケーション・サービス、不動産が1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ハイテク株が買われダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト(MSFT)とアップル(AAPL)が2%を超える上昇となり、アップルは上場来高値を更新しました。自社株買いを発表したインテル(INTC)も2%近く上げ、マイクロソフトとアップル、インテルの3銘柄でダウ平均を110ドル近く押し上げています。

ダウ平均構成銘柄以外でも、電気自動車のテスラ(TSLA)が6%以上上げ株価が初めて2,000ドルの大台に乗せたほか、フェイスブック(FB)も2%以上上げています。また、衣料・雑貨のエル・ブランズ(LB)も決算で売上高が市場予想を上回ったことで4%近く上げました。ハンバーガーチェーンのシェイクシャック(SHAK)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%以上上げています。一方で化粧品のエスティ・ローダー(EL)が決算で1株損益の赤字幅が市場予想以上に膨らんだことで6%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い0.65%となりました。ドル円は105円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)