【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26,428.32 △114.67 ( 7/31 )
NASDAQ: 10,745.28 △157.46 ( 7/31 )
1.概況
先週末の米国市場はアップル(AAPL)など主力ハイテク株の好決算を受けて上昇しました。95ドル高でスタートしたダウ平均は直ぐに下落に転じると下げ幅を広げ昼過ぎに300ドル安まで売られましたが、その後持ち直すと取引終盤にプラスに転じ引けにかけて上げ幅を広げました。結局ダウ平均は114ドル高の26,428ドルと反発して取引を終えています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も157ポイント高の10,745ポイントと3日続伸となっています。
2.経済指標等
7月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は51.9と前月から上昇し市場予想も上回りました。6月の個人消費支出(PCE)も前月比5.6%増となり市場予想を上回っています。
一方で6月の米個人所得は前月比1.1%減となり市場予想を下回りました。また、4-6月期の米雇用コスト指数も前期比0.5%上昇に止まり市場予想を下回りました。7月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も72.5と速報値から下方修正され市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、情報技術が2%以上上昇したほか、一般消費財・サービスも1%以上上げています。一方でエネルギーやヘルスケアなどの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったアップルが10%余り上げ上場来高値を更新しました。ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりダウ平均を1銘柄で280ドル近く押し上げています。また、同じく決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったフェイスブック(FB)も8%を超える上昇となり上場来高値を更新しています。さらに決算で純利益が過去最高益を更新し市場予想も上回ったアマゾン・ドット・コム(AMZN)が3%以上上げました。
一方でグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)は広告収入の減少で売上高が上場来初めて減収となったことで3%以上下落しました。決算が最終赤字となったバイオ製薬大手のギリアド・サイエンシズ(GILD)も4%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い0.53%となりました。ドル円は円安に振れ105円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が200日移動平均線(先週末時点で21,954円)を回復できるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)