モトリーフール米国本社ー2026年5月18日投稿記事より
原子力ルネサンス到来、再び注目集める巨大成長市場
原子力エネルギーは、一時もはや過去の遺物と思われていたこともありましたが、この業界はおそらくここ数十年で最大級の復活期を迎えています。クリーンで安定した電力への需要急増と小型原子炉の進歩が、かつて停滞していたこの業界に新たな活力を吹き込みました。さらに、データセンターによる電力需要の増加と、原子力エネルギーに積極的な米国政府の姿勢が相まって、驚異的な成長の条件が整っています。
米エネルギー省(DOE)も最近「次なるアメリカの原子力ルネサンス時代が到来した」と述べています。今後25年間で、米国政府は原子力発電容量を2024年時点の約100ギガワット(GW)から、2050年には400GWへと4倍に拡大したいと考えています。これは、バンク・オブ・アメリカ[BAC]が現在、原子力エネルギーを10兆ドル規模のビジネスチャンスを秘めているとみている理由の一つかもしれません。
どう表現するにせよ、原子力発電は確実に注目を集めています。以下の2つの原子力エネルギー関連銘柄は、その中でも特に大きな恩恵を受ける銘柄になる可能性があります。
カメコ[CCJ]:世界のウラン供給を握る1社
世界のウラン需要の高まりで、価格決定力の強化や販売量の増加に
次なる「アメリカの原子力ルネサンス」は、燃料なしでは成り立ちません。現在、カナダに本拠を置くカメコ[CCJ]は、米国、そして世界における最大級のウラン燃料供給企業の一つです。
2024年に、カメコは世界のウラン生産量の約17%を占め、これはカザフスタンのカザトムプロム(国有原子力公社)の21%に次ぐ規模です。3位の生産企業である仏オラノ(非上場)が11%であることを考えると、カメコが現在、世界のウラン供給を支配しているごく少数の企業の一社であることは明らかです。
そして、ウラン需要が高まるにつれて、この地位の重要性はさらに高まる可能性があります。世界原子力協会によれば、ウラン需要は2030年までに約28%、2040年までには100%を超える増加を示すと予想されています。世界最大級のウラン鉱山であるマッカーサーリバー鉱山(オーストラリア)やシガーレイク鉱山(カナダ)を保有するカメコにとって、これは価格決定力の強化、販売量の増加、あるいはその両方につながる可能性があります。
ウェスティングハウスの保有がカメコの成長を後押し
さらに魅力的なのは、カメコが小型モジュール炉(SMR)を設計しているエンジニアリング企業ウェスティングハウス・エレクトリック(非上場)の株式を49%保有している点です。ウェスティングハウスは、1957年に世界初の商業用加圧水型原子炉(PWR)を供給しました。現在、ウェスティングハウスは、米国内でAI展開向けの新型原子炉建設をめぐり、米国政府との800億ドル規模の契約プロジェクトに関わっています。
こういった点も含めて、カメコは原子力復活の恩恵を受ける勝ち組の一つとなるための資産とウラン供給力を備えていると考えられます。
ニュースケール・パワー[SMR]:今後25年間で最も重要なエネルギー技術とは
小型モジュール炉(SMR)の2つのメリット
ニュースケール・パワー[SMR]は、黎明期にある小型原子炉市場で先行している小型モジュール炉(SMR)企業です。同社は、米国原子力規制委員会(NRC)からSMR設計の承認を受けた、唯一の米国企業でもあります。
これは重要な意味を持っています。なぜなら、SMR技術は将来の原子力産業の成長を牽引する主要な原動力となる可能性があるからです。バンク・オブ・アメリカが指摘するように、小型モジュール炉は「今後25年間で最も重要なエネルギー技術の一つ」となる可能性があります。
従来の大型原子力発電所は、建設に数十億ドル規模の費用がかかり、完成まで10年以上を要することもあります。一方で、SMRは工場で事前に製造できるという利点があります。これにより、(理論上は)建設コストを削減できるだけでなく、建設期間を10年から2~3年程度へ短縮できる可能性があります。
SMR技術、実用化への壁
ここで「理論上は」と述べたのは、SMR技術が依然として主に実験・試験段階にある技術であり、米国内では商業運転しているSMR原子炉が存在していません。NRC認可を受けた設計をすでに1年以上前から保有しているニュースケールでさえ、SMR技術の最初の正式受注に至っておらず、これは新興原子力エネルギー企業が直面する初期段階のハードルの高さを浮き彫りにしています。
もしニュースケールが、適切な期間と予算内で最初のSMRプラント建設に成功すれば、同社の売上は急速に立ち上がる可能性があります。しかし、SMR技術が期待通りに安価かつ容易に製造できることを証明するまでは、ニュースケール株の上昇余地は大きく制限されるでしょう。なお、同社株は足元で直近高値から約80%下落しています。
原子力復活で注目ー個別株とETFに広がる投資機会
総合的に見て、原子力エネルギーは再び注目を集めつつあり、これら2社はそれぞれ異なる立場から、同じ成長ストーリーの恩恵を受ける可能性があります。また、このエネルギー分野の成長トレンドに投資するもう一つの方法としては、原子力エネルギー関連の上場投資信託(ETF)があるでしょう。ETFであれば、ボラティリティを若干抑えつつ、長期的な成長を享受できる可能性があります。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。バンク・オブ・アメリカは、モトリーフール・マネーの広告パートナーです。元記事の筆者Steven Porrelloは、ニュースケール・パワーの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はカメコの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社はニュースケール・パワーも推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。
