【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26,671.95 ▼62.76 (7/17)
NASDAQ: 10,503.19 △29.36 (7/17)
1.概況
先週末の米国市場は決算発表の本格化を翌週に控え方向感に乏しい展開となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は39ドル高でスタートすると73ドル高まで上昇するなど朝方は買いが優勢でしたが、まもなくして売りが優勢となり114ドル安まで下落するとその後はマイナス圏での推移が続きました。結局ダウ平均は62ドル安の26,671ドルで取引を終え続落となっています。一方でS&P500株価指数が9ポイント高の3,224ポイントと反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も29ポイント高の10,503ポイントと反発しています。
2.経済指標等
7月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は73.2と前月から低下し市場予想も下回りました。一方で6月の米住宅着工件数は年率換算で前月比17.3%増の118万6000戸となり市場予想と同水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げました。そのなかでも公益事業が2%を超える上昇となったほか、不動産とヘルスケアも1%以上上げています。一方でエネルギーや金融などの4業種が下げ、金融は1%を上回る下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではシスコシステムズ(CSCO)が2%余り上げたほか、ファイザー(PFE)も2%近く上昇しました。一方でJPモルガン・チェース(JPM)とエクソンモービル(XOM)、ボーイング(BA)が2%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、新型コロナウイルスワクチンの臨床試験で抗体生成を確認したと発表したモデルナ(MRNA)が引き続き買われ16%近く上げ上場来高値を更新しました。資産運用大手のブラックロック(BLK)も決算が市場予想を上回る増益となったことで3%以上上げています。動画配信のネットフリックス(NFLX)は決算で有料契約者の伸びが鈍る見通しを示したことで6%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い0.62%となりました。ドル円は107円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は先週末の米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は様子見ムードの強い一日となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)