東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は大幅続伸となりました。先週末の米国市場が休場で材料に乏しかったことから34円高の22,341円と小動きで寄り付いた日経平均は取引開始後まもなくして130円高程度まで上げた後一旦伸び悩みましたが、10時ごろから一段高となり11時20分前には353円高の22,659円まで上昇し前場を306円高で終えました。318円高でスタートした後場はさらに上げ幅を広げ14時20分過ぎに427円高の22,734円まで買われ本日の高値を付けました。その後も高値圏で推移した日経平均は結局407円高の22,714円で取引を終え3日続伸となりました。

こうしたなか新興市場も堅調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに続伸となっています。

2.個別銘柄等

日経平均が大幅高となるなか指数寄与度の高い銘柄が堅調でした。ファーストリテイリング(9983)が2.9%高となったほか、東京エレクトロン(8035)も2.7%高となり連日で上場来高値を更新しました。ソフトバンクグループ(9984)も2.4%高となり年初来高値を更新し、この3銘柄で日経平均を120円以上押し上げています。ばら積み船市況の総合的な値動きを示すバルチック海運指数の大幅高を受けて海運株も買われました。日本郵船(9101)が3.0%高となったうえ、商船三井(9104)が3.7%高、川崎汽船(9107)が3.8%高となりました。

また、内田洋行(8057)が2020年7月期の年間配当を創業110周年を記念して30円上乗せし1株当たり120円にすると発表したことで6.1%高となりました。ジンズホールディングス(3046)も6月の既存店売上高が前年同月比11.8%増と大きく伸びたことから9.1%高となり、あさひ(3333)も6月の既存店売上高が40.5%増になったと発表したことで4.2%高となり年初来高値を更新しています。ペッパーフードサービス(3053)はペッパーランチ事業を投資ファンドに売却すると正式に発表し売却で得た資金で経営の立て直しを図ると発表したことで17.6%上昇しストップ高となりました。

さらにクスリのアオキホールディングス(3549)は目標株価の引き上げを受けて4.6%高となり上場来高値を更新しています。ノーリツ鋼機(7744)も同じく目標株価の引き上げを受けて16.2%高となり年初来高値を付けています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は中国株の大幅高や米株価指数先物が時間外で大きく上昇したことを受けて大幅続伸となりました。その結果、25日移動平均線(22,477円)を上回り節目の22,500円も大きく超えてきました。日経平均は下値サポートとして意識されていた25日移動平均線を先週の月曜日に割り込んでから上値が重くなっていましたが、これでそうした流れも変わりそうで明日以降の展開に期待が膨らみます。なお、今晩の米国では6月の米ISM非製造業景況感指数の発表が予定されています。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)