東京市場まとめ
1.概況
本日の日本市場は円高が重石となり小幅に反落となりました。日経平均は8円安の22,541円で寄り付くと取引開始直後に31円安の22,517円まで下げ幅をやや広げましたが、節目の22,500円を前に下げ渋ると買いが優勢となり10時30分過ぎに114円高の22,663円まで上昇しました。上げ幅を縮め27円高の22,576円で前場を終えた日経平均は5円高で後場をスタートさせると下落に転じ22,500円を割り込んでまもなくして69円安の22,479円まで下落しました。その後持ち直した日経平均は昨日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となり結局14円安の22,534円で取引を終えています。
一方で新興市場は堅調で東証マザーズ指数が反発となり、日経ジャスダック平均も7日続伸となっています。
2.個別銘柄等
好調な既存店売上高を受けてニトリホールディングス(9843)やしまむら(8227)が買われました。ニトリホールディングスは6月の既存店売上高が前年同月比47.4%増と大幅に伸びたことで一時2.5%高まで上昇し上場来高値を更新しました。引けは1.4%高となっています。しまむらも6月の既存店売上高が前年同月比27.0%増となったことで4.8%高となっています。
また、昨日の取引終了後に2021年2月期の第1四半期の決算を発表したスギホールディングス(7649)も営業利益が前年同期比20.8%増と大幅な増益となったことで一時4.0%高まで上昇し上場来高値を更新しています。引けは1.4%高でした。昨日の引け後に2020年12月期の第1四半期の決算を発表したガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)も9.4%高となりました。営業利益は前年同期との比較で大幅な減益となったものの、前四半期との比較では大幅な増益となったことで業績の底入れを期待した買いが優勢となりました。
一方でリコー(7752)が目標株価の引き下げを受けて3.0%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は米国株高を受けて110円以上上昇する場面もありましたが、ドル円が円高となったこともあって買いが続かず反落となりました。しかし、昨日に回復した節目の22,500円を引けでは維持しています。1,000円を超える上昇となった16日以降でみると22,500円を上回ると押し返される展開が続いていただけに、本日は少し違った動きをみせたといえそうです。なお、本日は国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しが発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)