【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25,871.46 ▼208.64 (6/19)
NASDAQ: 9,946.12 △3.07 (6/19)
1.概況
先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は新型コロナウイルスの感染再拡大を嫌気して下落となりましたが、ナスダック総合株価指数は一部主力ハイテク株やバイオ株への買いを支えに続伸となりました。133ドル高でスタートしたダウ平均は米中貿易協議の第1段階の合意に沿って中国が米農産物の購入を加速させると伝わったことで取引開始直後に371ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めると昼過ぎに下落に転じ一時は320ドル安まで売られました。その後引けにかけてやや持ち直したダウ平均ですが結局208ドル安の25,871ドルで取引を終え3日続落となっています。
また、S&P500株価指数も17ポイント安の3,097ポイントと反落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3ポイント高の9,946ポイントと6日続伸となっています。
2.経済指標等
1-3月期の米経常収支の赤字額は前期比0.1%減の1042億400万ドルとなりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアを除く10業種が下げました。そのなかでも公益事業が3%を超える下落となったほか、エネルギーと資本財・サービス、不動産も1%以上下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が5%以上上げ上昇率トップとなったほか、メルク(MRK)も2%を超える上昇となりました。一方でウォルト・ディズニー(DIS)が3%を上回る下落となり、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も3%近く下げました。ボーイング(BA)とナイキ(NKE)、コカ・コーラ(KO)、エクソンモービル(XOM)も2%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、クルーズ船の業界団体が米国を出港する航路の運航停止を9月15日まで延長すると発表したことでカーニバル(CCL)とノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)が5%以上下げ、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も7%近く下落しました。新型コロナウイルスの感染再拡大が相場の重石となるなか空運株も安く、デルタ航空(DAL)が4%以上下げ、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も6%以上下落しています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%低い0.69%となりました。ドル円は106円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は先週末の米国市場でダウ平均が200ドルを超える下落となったことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)