【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,110.98  △829.16 (6/5)
NASDAQ: 9,814.08  △198.27 (6/5)

1.概況

先週末の米国市場は米雇用統計の改善を好感して大幅高となりました。554ドル高と大きく上昇してスタートしたダウ平均は昼前に1,056ドル高まで上昇した後、午後に入ってやや上げ幅を縮めたものの大きく押すことなく堅調に推移すると結局829ドル高の27,110ドルで取引を終え5日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も198ポイント高の9,814ポイントと反発し、2月19日に付けた史上最高値(9,817ポイント)まで後3ポイントに迫っています。

2.経済指標等

5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は250万9000人増となり800万人程度の減少を見込んでいた市場予想に反して大幅に増加しました。失業率も前月比1.4ポイント低下の13.3%となり20%近くまで上昇すると見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、4月の米消費者信用残高は前月比687億ドル減の4兆1333億ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが7%を超える上昇となったほか、金融と資本財・サービス、不動産も3%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでもボーイング(BA)が11%以上上昇しダウ平均を1銘柄で160ドル押し上げたほか、エクソンモービル(XOM)も8%余り上昇しました。また、レイセオン・テクノロジーズ(RTX)が6%以上、トラベラーズ(TRV)が5%以上上げ、キャタピラー(CAT)とシェブロン(CVX)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、JPモルガン・チェース(JPM)も4%以上上昇しています。さらにアップル(AAPL)が3%近く上げ上場来高値を更新しています。一方でウォルマート(WMT)とファイザー(PFE)が小幅に下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高が市場予想を上回った半導体のブロードコム(AVGO)が2%以上上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.07%高い0.89%となりました。ドル円は109円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,000円を上回ってどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)