前回の指摘事項の確認

今週も窓についての解説になりますが、6月に入り、日経平均株価の戻りが止まりません。6月2日現在、ついに22,300円台を回復して終える結果となっているのが分かります。

さて、前回のコラムで指摘したことがどのような結果となったのか、いつものようにチャートを見ながら確認したいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い丸=埋まった窓

前回のコラムでは3つのポイントをあげましたが、みなさん覚えていますか?
1つ目は「61.8%戻しの水準を維持できるかどうか」
2つ目は「このまま5日移動平均線上を維持して反発が続いた場合の動向」
3つ目は「200日移動平均線を上回るようですと、2月下旬にあけたもう1つの窓を埋めることも視野に入る」
では、結果はどのようになったのか、いつものように確認です。

まず、1つ目の指摘事項についての確認ですが、61.8%戻しの水準を維持しているのが分かります。

続いて2つ目の指摘事項ですが、上向きの5日移動平均線上を維持すると同時に、新たな窓が発生し、指摘した200日移動平均線上も一気に上回っています。

そして3つ目の指摘事項についてですが、ここでも200日移動平均線上を維持すると同時に上向きの5日移動平均線に沿って上昇が続き、ついに2月27日と28日のあいだにあけた窓を埋める結果となりました。

このように、「こうなったらこう動く」といったイメージがチャート上に描けるようになると、トレンドや値動きについて予想することができるようになると思われます。

そうなれば、テクニカル分析が資産運用を行う上で役に立つツールだということがご理解いただけるのではないでしょうか。特に、現在のようにファンダメンタルズで説明できないときはなおさらです。

判断の積み重ねがパフォーマンスの向上につながる

余談ですが、テクニカル分析を上手く活用できなかったり、成功の確率が低かったりする場合は、こうしたイメージが頭の中でうまく作られていないことが多く、短期的な動きに惑わされ、行き当たりばったりで判断しているのかもしれません。

そこで、「こうなったらこうする」といったイメージが頭の中で作れるようにするために、チャート全体(なるべく長い期間)を眺めるようにし、「どこを上回れば上昇が続くのか」、あるいは「どこを下回れば下落が続くのか」、あるいは「どの移動平均線に沿って動けば上昇が続くのか」といったことを把握するようにすればよいのです。

そうすれば、少なくとも「高値掴み」や「売りそびれ」に加え、「売ったら上がる」、「買ったら下がる」といった失敗の数を減らせるだけでなく、避けられるようにもなるのではないかと思われます。

また、こうした判断の積み重ねがパフォーマンスの向上につながると同時に、ぶれない判断ができるようにもなるのではないでしょうか。

76.4%戻しの水準も上回り、残るは2月21日と25日の窓

余談が長くなってしまいましたが、今後の展開についてです。

前述のように6月2日の終値より上の埋まっていない窓は、2月21日と25日の窓のみとなってしまいましたが、仮に上向きの5日移動平均線上を維持するようですと、この窓を埋めることが視野に入るのではないかと思われます。

一方で、5日移動平均線上を維持できずに終値で割り込んだり、割り込んだあと5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になったりするようですと、76.4%戻しの水準を割り込んで200日移動平均線辺りまでの反落や200日移動平均線をさらに割り込むことも視野に入るため、買いポジションを持っている投資家は要注意です。

また、2020年3月に安値をつけてから株価の反発が続くあいだに、小さな窓を沢山あけていますが、200日移動平均線を割り込むようですと、これらの窓を埋めることも考えられ、押し目買いについても注意が必要です。

果たして、このまま反発が続くのか、反発が続いて窓を埋めたあとどうなるのか、また、株価の戻りが一服して、3月の安値から6月2日までにあけた窓を埋めることになるのか、テクニカル分析の基本にそってイメージを頭の中で作成し、今後の株価動向の判断材料に役立てたいところです。