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今週(5月22日~5月28日)の相場動向
相場回顧 BTC:ハッシュレートに一喜一憂、買いは継続するも100万円は回復できず
BTCは週初、アルゼンチンのデフォルト報道や国内緊急事態宣言全国解除への期待などにより、2度のBTC=100万円(9,300ドル)回復を試すも、ハッシュレートが年初来最低値を更新すると、たちまちBTC=94万円(8,700ドル)まで急落した。しかし、経済活動再開やワクチン開発への期待などから株式市場が好スタートとなるなか、底値も固く、中国デジタル人民元に関する追加報道もあって買い戻しが進んだ。その後もハッシュレートの動向に一喜一憂する展開が続いたが、27日にBitwage社のビットコイン確定拠出年金プランに関する報道が伝わると、BTC=96万円(8,900ドル)まで上昇し、その勢いのまま今週に発生したCME窓埋めも意識されてかBTC=99万円(9,200ドル)まで急騰した。そのまま3度目となるBTC=100万円(9,300ドル)トライにも失敗したが、価格の上昇とともにハッシュレートの下落にも落ち着きがみられ、香港国家安全法制定方針が決定した後の4度目でついにBTC=100万円(9,300ドル)を突破した。
来週(5月29日~6月4日)の相場予想
マイニング環境と米中関係に注目、動向次第ではBTC=100万円回復の可能性
BTC=100万円(9,300ドル)を割り込んで以降、その後の値動きを見極めようと様子見ムードが広がり、商いも薄くなっている。一方で、従来の金融市場では各国における経済活動再開への期待から株式市場が好調となっており、出来高をみても投資家の関心はそちらに傾いている。
こうしたなか、引き続きハッシュレートの動向には注目が必要である。現在は90EH/s付近で下落に落ち着きもみられているが、今後それが回復に向かい市場の不透明感が薄れれば株式市場とともに買いが進むことも考えられる。逆に、下落が続けば資金が離れていくだろう。いずれにせよ、次回のマイニング難易度調整が重要となるが、Bitmain社の新型マシン出荷が始まったという報道もあり状況は上向きか。
また、新型コロナ後に悪化が進む米中関係にも注目が必要である。香港国家安全法の成立によって対立はさらに激しさを増すことが予想されているが、それを上回る経済回復への期待によって、現状は相場への影響は現れていない。本日トランプ大統領が中国に関する新たな政策を発表するとのことで注目が集まる。米中対立が顕在化したときには、直後下落したとしても、ドルや人民元への不安から、円やユーロなどと並んでビットコインに資金が流れることも考えられるだろう。
来週は引き続きハッシュレート動向に左右されながらも堅調な展開を予想する。マイニング環境と米中関係の動向次第ではBTC=108万円(10,000ドル)を突破する可能性もある。直近下値としてはBTC=100万円(9,300ドル)を意識する。