豪ドル反発は続くのか?

豪ドルは対米ドルでこの間の高値を更新し、26日には一時0.66ドルを上回った。このような豪ドル高は、さすがに代表的な資源国通貨だけに、資源価格の総合的なインデックスのCRB指数と相関性の高い結果だった(図表1参照)。では、さらにCRB指数上昇で、豪ドルも一段高に向かうだろうか。

【図表1】豪ドル/米ドルとCRB指数(2020年1月~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

CRB指数の90日MA(移動平均線)からのかい離率は、一時のマイナス30%以上に拡大していたところから、最近にかけてマイナス10%以下に縮小してきた(図表2参照)。これを見ると、最近の豪ドル高をサポートしたCRB指数上昇は、基本的には「下がり過ぎ」修正といえるだろう。では、さらにCRB指数の「下がり過ぎ」修正が続き、豪ドル高を後押しするだろうか。

【図表2】CRB指数の90日MAからのかい離率(2000年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

この間のCRB指数上昇の主因は、代表的な資源価格、原油相場の急反発だろう。WTIは、4月下旬には前代未聞のマイナス価格となったが、最近にかけて30ドルを大きく上回るまで反発した。

ところで、そんなWTIの動きは、90日MAからのかい離率で見ると異常な「下がり過ぎ」の修正。ただし、そのようなWTIの「下がり過ぎ」は、足元でほぼ是正されたようだ(図表3参照)。

【図表3】WTIの90日MAからのかい離率(2000年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

以上見てきたように、WTI反発がそろそろ一巡し、それがCRB指数反発一巡をもたらすようなら、豪ドルもサポートの主因が一巡する可能性があるのではないか。