【図表1】
出所:筆者作成(2020年5月19日)

前回、2019年に重視した相場水準がここまで重要であり続けていると述べました。今回は、その意味と時間関係を再確認するとしましたがこれは次の機会に後回しとします。

5月7日からの反発は日足基準線に頭を押さえられたものの転換線、先行スパン下限割れにはつながらず、ここまで2本の先行スパン内での推移となっています。

5月19日現在基準線は107.036円、これは5月21日まで受動的には動きません。

転換線は5月20日106.993円、5月21日107.171円と受動的に上昇し基準線をわずかながら上抜いてきます。

ただし、現在相場実線と交わっている遅行スパンは5月21日、22日時点で108円を上抜いていなければ好転できないということになり、重要変化日5月21日での均衡表好転(転換線が基準線を上抜く)は必ずしも買いとはなりません。

【図表2】
出所:筆者作成(2020年5月19日)

また、仮に5月11日高値を上抜いてきたとしても上昇波動の時間としては3月9日から12日間の時間が重要となり、5月7日から12日目5月22日からの下落の可能性が出てくることなります。

5月21日は前回の図で記しているように、2018年11月28日から19年8月26日安値まで192日の下落に対し昨年8月26日から192日目となります。

直近では5月7日が1日違いで安値決まりをしていることもあり、5月21日、6月8日、7月15日は引き続き重視せねばなりません。

いずれにしても2019年のいくつかの重要水準を同時に意識しなくてはならないこと、また2月20日から3月24日までの騰落で極端な値幅を出してしまったことが難点です。

上昇の場合、5月11日高値更新は買ってよいものの上昇継続につながるものになるとは考えにくいでしょう。懸念すべきは5月21日以降の下落、先行スパン下限割れで、昨年8月26日安値104.346円水準までの下落は考慮する必要が出てきます。

ただちにそうはならないとしても、現在の水準から下げることは長期低迷を決定づけるだけにその点ご注意ください。

以下の図は9週足の遅行スパンです。9週足がどうなっているか確認しておきましょう。

【図表3】
出所:筆者作成(2020年5月19日)

9週足(9本前の寄り付きと当週終値で作成するローソク足)は2019年末から細かい陰陽の繰り返しで転換を続けてきました。先週まで6陰連後の2陽連となっており、2月からの下げ幅を出したにも関わらず9陰連を出さずに済んでいます。

今週(5月18日~)は確実に陰転となりますが、前2陽連に対し2陰連以上を出さずに済むかどうか、また前6陰連に対応する6陰連を出してしまうかどうかが現在位置からの騰落で見当づけられるものとなります。

26週足、9ヶ月足、26ヶ月足もまた同様の使い方をすることになりますがご自身でお調べください。上昇相場がなかなか期待できないことがわかります。

 

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。