米国株の戻りの強さが際立つ

日経平均は3月25日に付けた戻り高値(19,564円)を更新しました。高値更新によって上値余地は広がったとみるべきか。25日移動平均線(18,486円、4月17日)の上昇はまだ鈍いですが、堅調です。

一目均衡表でみると抵抗帯(雲)に差し掛かったことで、戻り売りで上値が重くなることも考えられますが、2019年8月6日の安値20,110円前後、2020年1月高値から2020年3月安値までの半値戻しの20,200円前後、2019年10月4日の安値21,276円前後が次の上値のフシとなります。

米国株の戻りの強さが際立っています。先週末時点で、2020年2月に付けた史上最高値からは、ダウ平均が18.01%安、ナスダックが12.08%安と、かなり戻しました。年初来でみた場合、ダウ平均が15.05%安、ナスダックが3.59%安となり、時価総額上位100銘柄で構成されるナスダック100に関しては1.14%高と2019年末の水準を回復しました。

NYダウ平均の上値のフシに注目

一方、前回ご案内したNYダウ平均の上値のフシに注目です。2月高値から3月安値までの半値戻し(23,890ドル)の水準はクリアしました。次は、半値戻しよりも重要な、2月28日の安値であり、2019年6月3日の安値でもある、24,680ドル付近をどのようにこなしてくるか。

どんなに強気ムードにあっても、不思議と止まってしまうのが、フシと言われる水準です。仮に、そこで頭打ちとなり、調整幅が大きく勢いが強くなれば、日経平均も4月3日の安値(17,646円)に向け下値を試す展開が予想されます。

米国株はまた戻すのでは?と疑心暗鬼が強気になり始めた頃なので、逆指標と捉えれば目先の小天井になるシナリオが考えられます。NYダウ平均の先週末から24,680ドル付近までの上昇率と、日経平均の先週末から半値戻しまでの上昇率がほぼ同じになる計算です。

今週はフシを少し超えた水準での頭打ちか

国内の新興市場では個人投資家の物色が旺盛で、ジャスダック平均の連騰、マザーズ銘柄を中心に上昇の勢いが強まっています。小型株の活況は個人投資家が元気になるという点でいくと、ほんとウェルカムですね。

ただ、マザーズ指数は日経平均やTOPIX(東証株価指数)に先行して上昇している感は否めず、今週はフシとなる750ポイント~800ポイントを少し超えた水準で、いったん頭打ちが考えられます。一方で、過去4月~6月はマザーズ市場の売買代金は増える傾向にあり、再び上昇基調に戻ることが期待できそうです。