緊急事態宣言、自粛要請、補償。最近良く耳にする言葉群です。今日はこの「補償」について考えたいと思います。

補償額が限定的な場合は、国や自治体が補償すると決めれば、それはそれで済む問題です。しかし補償額が大きくなってくると、特にそれが国家予算の数%とか数十%になってくると、それは単に補償する、しない、しろ!云々の問題ではなく、誰が負担するのか、まで含めて考えないといけない問題です。国という利益を生む独立の組織がある訳ではないので、国が補償をすれば、それはどこかからお金を持ってこなければなりません。

普通に考えると、その負担は納税者が、恐らく未来の納税者=後世が負担することになります。今の負担を、若い人たちや未来に生まれる子供達に付け替えることになります。現世に生きる我々が負担するという方法もありますが、それはみんなで自粛して、みんなで苦しみ、みんなで蓄えを切り崩すという方法です。今は緊急で、痛みが強いから、国に補償させて、壁パスで後世に負担させるのは、取り得る具体的な手段としては、あり得ます。あり得ますが、その際は、これは天から降ってくるお金ではなく、誰かが=後世が負担するのだ、と云うことを認識しながら進める必要があると思います。

そこでひとつ考えたのですが、コロナ債なる国債を発行したらいいのではないでしょうか?発行額100兆円。日銀には買わせない。個人向け国債にする。金利1%で、但し永久債、満期がないものにする。国の金利負担は年間1兆円。日銀に買わせないので、中央銀行のバランスシートを痛めて為替がおかしくなるとかの心配なし。永久債なので、国は償還の心配をしないで良い。但し、個人のフトコロからお金が出てくるので、しかも国債という形になるので、天から降ってくるものではなく、社会で、自分たちで負担しているのだ、と云うことが自然と国民みんなで理解できる。しかも100兆円の財源があれば、国は思いっきり良く政策が打てる。

個人金融資産は1800兆円以上あるので、吸収できるでしょう。そしてこの戦後最大の一大事を、みんなで抱えていく。永久債ですが、国債ですし、個人はセカンダリーで売買して、資金化することも出来る。いかがでしょう?いいアイデアだと思うのですが!