新年度が始まり、読者の中には今年から社会人という方もいるかと思います。新型コロナウイルスの感染拡大で、大変な時期に社会人になってしまったと思われるかもしれません。しかし、あえて投資という観点から言えば、今年の社会人の方はある意味とてもラッキーだと言うこともできるかと思われます。
リーマンショックの直前に投資を始めても資産は増えている
今回のコロナショックの前にも、たくさんの相場の暴落がありました。例えば2008年にはリーマンショックで、日本の株価が1年で4割以上下落したこともあります。そのリーマンショックの最中であってもアメリカの著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、米国株を買っていました。その理由をこう説明しております。
「いま私が米国株を買う理由は極めてシンプルだ。市場が欲深くなった時に私は慎重になる。逆に、市場に恐怖心が広がった時には、私は欲深く行くべきだ」
結果は、バフェット氏の言う通り、リーマンショック時に投資をしていれば、資産はしっかり増えていることとなりました。
これまでの相場ではリーマンショックに限らず、過去の暴落の時に投資を開始していれば、長期的には全てのタイミングで報われる結果になっています。であれば、コロナショックで株価が下がっている今は、投資を始めるのに絶好のチャンスと言えるかもしれません。買い物で言えば、バーゲンセール会場の入口に立っているようなものと考えられます。
若い世代の最大の資産は時間
私の主催する資産運用セミナーに来るシニアの方たちが共通しておっしゃるのが「もっと早く投資を始めていればよかった」ということです。
資産を増やすには、タイミングが大切だと思っている人が多いかもしれません。しかし、それより大切なのは出来るだけ長く時間をかけることです。
したがって、長期投資という観点では、マネー誌や株式評論家の言うことに左右されて投資のタイミングをあれこれ考えるより、今すぐ投資を始める方が成功する可能性は高まります。
時間が経てば人生が短くなると共に、資産運用に費やすことができる時間も短くなっていきます。
知識が無いから何からやっていいのかわからないという人もいるかもしれません。しかし、資産運用はまず始めてみて「走りながら考える」ことも大切です。まず少額から始めてみて、試行錯誤しながらベストな方法を探していけばよいのではないでしょうか。
投資は社会貢献になり、仕事にも役立つ
投資は自分の資産を増やすだけではなく、社会貢献にもなります。投資とは、自分の保有している資産を資本主義社会に循環させることです。もし、投資をしないでお金を手元においたままにしていれば、そのお金は退蔵されたままで活用されません。投資をすることで、自分のお金を経済活動のために役立てることができるのです。
また、投資を始めると株価や為替の動きが気になるようになります。自分の資産が増えたり減ったりすると、その理由を知りたくなり、本気で勉強するようになります。
投資をする事は、経済の仕組みを知るリアルな体験にもなるのです。それはひいては自分の仕事の役にも立ちます。つまり、投資は自己成長にもつながるのです。
毎月1万円で積立投資をしてみよう
ではどうやって投資を始めたら良いでしょうか。
私のお薦めは投資信託のインデックスファンドです。最低100円から投資を始めることができます。100円の投資では、2倍になっても200円ですから、少し物足りなく思えるかもしれません。
その場合は、毎月10,000円で投資信託の月次積立を始めてみてはどうでしょうか。最初は、毎月の積立額が少し負担に感じられるかもしれませんが、5年後、10年後にきっと続けていて良かったと思える時がやってきます。
マネックス証券には低コストのインデックスファンドがラインアップされています。時間という最大の資産を無駄にしないように、今日から「走りながら考える」を実践されてみてはいかがでしょうか。