東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は昨日の米国市場が急落となったことで4日続落となりました。130円安の17,934円でスタートした日経平均は寄り付いたあとしばらく下げ渋りましたが、10時ごろから下げ幅を広げ一時は357円安の17,707円まで下落しました。やや持ち直し154円安で前場を終えた日経平均は106円安で後場の取引をスタートさせるとまもなくしてプラスに転じ66円高まで上昇しました。しかし、さすがに買いが続かず直ぐに下落に転じると14時過ぎには再び316円安まで売られました。その後も軟調に推移した日経平均は結局246円安の17,818円と節目の18,000円を割り込んで取引を終えています。こうしたなか新興市場も安く東証マザーズ指数が続落となったほか、日経ジャスダック平均も4日続落となっています。

2.個別銘柄等

1-3月期の米自動車販売が大きく落ち込んだことでゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター(F)が昨日の米国市場で大きく下げるなか日本市場でも自動車株が売られました。日産(7201)が5.5%安、マツダ(7261)が4.3%安、ホンダ(7267)が3.2%安、SUBARU(7270)が7.2%安となり、日産とマツダ、SUBARUは年初来安値を付けています。ただ、トヨタ(7203)は下げ渋り0.7%安となっています。

また、足元の販売動向を受けて明暗を分ける銘柄がみられました。J.フロントリテイリング(3086)は傘下の大丸松坂屋百貨店の3月の売上高が前年同月比43.0%減となったことで8.2%安となりました。一方でワークマン(7564)は3月の既存売上高が17.7%増と大きく伸びたことで3.0%高となっています。そのほか材料が出たところでは、ヤマダ電機(9831)が発行済み株式総数の11.4%にあたる1億株を上限とした自社株買いを発表したことで急伸し12.4%高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は米国市場が急落したことで246円安となりました。これで日経平均は4日続落で今週に入って下げが続いています。そのため二番底を探る展開との見方も増えてきそうです。こうしたなか今晩の米国では新規失業保険申請件数が発表されます。前回は328万3000件と過去最大で驚くような数字となりましたが、今回はそれを上回る数字が予想されており注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)