東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は1454円高の1万9546円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて上昇しました。前日の米国市場が急反発したことを受けて、日経平均は354円高の1万8446円と続伸して寄り付きました。急速に上げ幅を広げて1万9000円を回復した日経平均は買い一巡後にやや上げ幅を縮めたものの、その後は堅調に推移して1,036円高の1万9129円で前場を終えました。後場に入ってからもじりじりと上げ幅を広げた日経平均は、米国で新型コロナウイルス対策として約220兆円規模の景気刺激策が最終合意に至ったとの報道を受けて一段高となり、引け間際に1,472円高まで上昇して高値をつけると1,454円高の1万9546円で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆7364億円でした。

東証33業種は全て上昇しました。中でも不動産業と鉄鋼が11%余り上昇したほか、海運業も10.5%上昇しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は総じて上昇しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が10%上昇したほか、ファーストリテイリング(9983)やトヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)、任天堂(7974)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、KDDI(9433)、武田薬品工業(4502)がいずれも上昇しました。中でもトヨタ自動車はドル円が円安に振れていることや、24日の引け後に発表したNTT(9432)との資本・業務提携が好感されて10.7%上昇しています。

その他材料が出たところでは、24日の引け後に2億円を上限とする自社株買いを発表したECプラットフォームなどを手掛けるHamee(3134)がストップ高水準となる19.3%高で取引を終えています。また、スポーツ用品メーカーで東京オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナーであるアシックス(7936)もストップ高水準となる17.5%高で取引を終えました。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止が懸念されていた東京オリンピック・パラリンピックについて、24日に1年程度の延期が決定されたことで安心感が広がったようです。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は歴代5位の上げ幅を記録しました。日経平均は3日続伸して3日間の上げ幅は3,000円近くに達しています。一気に弱気センチメントが転換し、強烈な買い戻しを誘っている印象です。日経平均がこのまま心理的節目となる2万円を回復できるのかが目先の注目材料と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)