【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 18,591.93  ▼582.05 (3/23)
NASDAQ: 6,860.67  ▼18.84 (3/23)

1.概況

米国市場は民主党の反対で経済対策の協議が難航していることを嫌気して大幅続落となりました。FRBが臨時のFOMCを開き無制限の量的緩和策を導入すると発表したこともあって朝方に下げ渋っていたダウ平均ですが、下げ幅を広げると昼前には960ドル安まで売られました。その後ダウ平均は午後に入って52ドル安まで持ち直す場面もありましたが、取引終盤に再び下げ幅を広げると結局582ドル安の18,591ドルで取引を終えています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント安の6,860ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が下げました。そのなかでもエネルギーと金融が6%以上下落したほか、不動産と公益事業も5%を超える下げとなっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもボーイング(BA)が一部工場の閉鎖を発表したことでボーイングに航空機エンジンを供給しているユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が9%余り下げ下落率トップとなりました。また、シェブロン(CVX)も9%近く下げたほか、マクドナルド(MCD)とビザ(V)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も7%以上下げています。一方で投資判断の引き上げを受けてボーイングが11%以上上げ上昇率トップとなっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、動画配信のネットフリックス(NFLX)が投資判断の引き上げを受けて8%を超える上昇となりました。スターバックス(SBUX)は北米の大部分の直営店を少なくとも2週間閉鎖すると発表したことで2%以上下げています。さらにAT&T(T)は投資判断の引き下げを嫌気して6%近く下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は比0.06%低い0.78%となりました。ドル円は円安に振れ111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安が進むなか大きく上げた昨日の地合いを引き継ぎ上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の17,000円を超えて上げ幅を広げる展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)