【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26957.59  ▼123.77 (2/26)
NASDAQ: 8980.78  △15.16 (2/26)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。米国内で新型肺炎への新たな感染者が確認されたことなどが重石となりダウ平均とS&P500株価指数は5日続落となりましたが、大手ハイテク株への買戻しを受けてナスダック総合株価指数は5日ぶりに反発となりました。2日連続で急落となった反動から78ドル高でスタートしたダウ平均は461ドル高まで買われる場面もありましたが、買いが一巡すると上げ幅を縮め下落に転じ昼過ぎには190ドル安まで売られました。その後やや持ち直したものの結局ダウ平均は123ドル安の26,957ドルとなり節目の27,000ドルを割り込んで取引を終えています。

また、S&P500株価指数も11ポイント安の3,116ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は15ポイント高の8,980ポイントとなりました。

2.経済指標等

1月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比7.9%増の76万4000戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術を除く10業種が下げました。そのなかでもエネルギーが3%近く下落したほか、公益事業も1%近く下げています。

4.個別銘柄動向

最高経営責任者(CEO)の退任を発表したウォルト・ディズニー(DIS)が4%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、新型肺炎の感染拡大を受けて旅行サイトのエクスペディア・グループ(EXPE)やトリップアドバイザー(TRIP)、ブッキング・ホールディングス(BKNG)などが売られました。エクスペディア・グループとトリップアドバイザーが7%以上下げたほか、ブッキング・ホールディングスも3%近く下落しています。高級住宅建設のトール・ブラザーズ(TOL)も決算で1株利益が市場予想を下回ったことなどで急落し14%以上下落しました。

一方でスターバックス(SBUX)が代替肉のサンドイッチを導入すると発表したことから代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が2%以上上げています。ディスカウントストアのTJX(TJX)は決算が市場予想を上回る増収増益となったことで7%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い1.34%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が高安まちまちとなり買い材料になりにくいことから本日の日本市場は売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか本日も日経平均が200日移動平均線(昨日時点で22,196円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)