東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は164円安の2万3523円と3日続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数がいずれも下落しました。先週末の米国市場は高安まちまちで支援材料になりにくいなか、寄り付き前に発表された10-12月の日本のGDP速報値が前期比年率換算6.3%減と市場予想を大きく下回ったこともあり日経平均は197円安の2万3489円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に351円安まで下落しましたが、その後は徐々に持ち直し前場を150円安で終えました。日経平均は後場に入ると前引け近辺でのもみ合いとなり大きな値動きは出ないまま164円安で取引を終えました。
東証1部の売買代金は2兆165億円となりました。東証33業種はゴム製品と水産・農林業のみ上昇し残る31業種は下落しました。中でも空運業が2.4%安となったほか、食料品も2%超下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。ソニー(6758)が2.2%安となったほか、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、SUMCO(3436)、リクルートホールディングス(6098)、村田製作所(6981)、オリエンタルランド(4661)、東京エレクトロン(8035)がいずれも下落しました。中でもオリエンタルランドは、日本政府の専門家会議が新型肺炎の拡大防止のため不要不急の外出を避けるよう呼びかけると伝わったことで、客数減少による業績悪化が懸念され4.3%の大幅安となりました。一方で売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)と任天堂(7974)は小幅に上昇しました。
その他材料が出たところでは10-12月の決算が大幅な営業減益となった人材派遣大手のパーソルホールディングス(2181)が8.5%安と大幅に下落しました。一方で10-12月の決算が大幅な営業増益となった大井競馬場や東京サマーランドの運営などを行う東京都競馬(9672)は8%超の大幅高となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
10-12月のGDP成長率が市場予想以上に悪い結果だったことや新型肺炎拡大に伴う景気鈍化も警戒され日経平均は3日続落となりました。ただ寄り付き後につけた安値からは下げ幅を半分以下にまで縮めるなど一定の買い意欲も見られています。今夜の米国市場はプレジデント・デーの祝日のため休場です。明日の日本市場は材料不足のなか膠着感の強い値動きになる可能性がありそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)