【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 29102.51 ▼277.26 (2/7)
NASDAQ: 9520.51 ▼51.64 (2/7)
1.概況
先週末の米国市場は利益確定売りに押される格好で5日ぶりに反落しました。92ドル安でスタートしたダウ平均はじりじりと下げ幅を広げると取引終盤には322ドル安まで売られました。引けにかけてやや持ち直したダウ平均は結局277ドル安の29,102ドルで取引を終えました。S&P500やハイテク株比率の高いナスダック総合指数もそれぞれ下落しました。
2.経済指標等
1月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月から22.5万人増と市場予想を上回る増加となりました。平均時給も前年比3.1%増と市場予想を上回る伸びとなりました。一方で失業率は3.6%と前月から0.1%悪化しています。
3.業種別動向
S&P業種別株価指数は素材や情報技術、エネルギーなどの8業種が下げました。一方で生活必需品、コミュニケーション・サービス、不動産の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均を構成する30銘柄中25銘柄が下げました。中でもキャタピラー(CAT)が3%近く下げ下落率トップとなったほか、ダウ(DOW)やIBM(IBM)も2%超下げています。一方でベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)、コカ・コーラ(KO)、マイクロソフト(MSFT)、ウォルマート(WMT)は上昇しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、クルーズ船運営のロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)が同社のクルーズ船の一部乗客に呼吸器疾患の兆候が見られたと報じられたことで4%超下落しました。一方決算で赤字幅が縮小したウーバー・テクノロジーズ(UBER)は10%近い大幅高となりました。
5.為替・金利等
米長期金利は前日から0.06%低い1.58%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場が下落したことを受け日本市場も下落してのスタートが予想されます。いまだに新型肺炎拡大への不安が残る中日経平均が大きく下げ幅を広げずに踏みとどまれるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)