【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 29379.77  △88.92 (2/6)
NASDAQ: 9572.15  △63.47 (2/6)

1.概況

米国市場は米中の貿易協議の第1段階の合意に沿った措置として中国政府が米国からの一部輸入品の関税引き下げを発表したことから4日続伸となり、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。97ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に小幅にマイナスとなる場面もありましたが、下げ渋ると持ち直し昼過ぎには117ドル高まで買われました。その後も高値圏で堅調に推移したダウ平均は結局88ドル高の29,379ドルで取引を終え先月17日に付けた史上最高値を更新しています。

また、S&P500株価指数も11ポイント高の3,345ポイントとなり前日に続いて史上最高値を付けています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も63ポイント高の9,572ポイントとなり3日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万5000件減の20万2000件となり市場予想を上回る改善となりました。一方で10-12月期の米労働生産性指数速報値は年率で前期比1.4%上昇に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや情報技術、不動産などの6業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%を超える上昇となりました。一方でエネルギーや金融、一般消費財・サービスなどの5業種が下げ、エネルギーは1%安となっています。

4.個別銘柄動向

2度の墜落事故を起こした737MAXについて米連邦航空局のトップが数週間以内にテスト飛行を実施する公算が大きいとの認識を示したことからボーイング(BA)が3%を上回る上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、ツイッター(TWTR)が決算で売上高と利用者数が市場予想を上回ったことで急伸し15%高となりました。さらに製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで2%以上上げています。高級皮革ブランドのタペストリー(TPR)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで2%余り上げています。一方で食品大手ケロッグ(K)が決算で通期の利益見通しが市場予想を下回ったことで8%を超える下落となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い1.64%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか昨日に550円以上上げた日経平均が利益確定の売りが出やすいなかで節目の24,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)