【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28535.80  ▼453.93 (1/27)
NASDAQ: 9139.31  ▼175.60 (1/27)

1.概況

昨日の米国市場は新型肺炎の拡大が懸念され大きく下落しました。徐々に感染者が増えているとともに中国政府が旧正月の延長を決めるなど、実体経済への影響が懸念されるなか450ドル近く下げて始まったダウ平均はその後も下げ幅を広げると549ドル安まで下落しました。やや持ち直す時間帯もあったダウ平均ですが、取引終盤に再び下げ幅を広げると453ドル安の28,535ドルで取引を終えました。S&P500やナスダック総合指数もそれぞれ大きく下落しました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P業種別株価指数は全11業種が下落しました。中でもエネルギー、情報技術、素材は2%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下落しました。インテル(INTC)が4%以上下げたほかアメリカン・エキスプレス(AXP)やキャタピラー(CAT)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ユナイテッド・ヘルスグループ(UNH)、アップル(AAPL)などが3%前後の下げとなりました。ダウ平均構成銘柄以外では、新型肺炎の影響拡大懸念から旅行関連株の下げが目立ちました。アメリカン航空グループ(AAL)が5%超下げたほか、デルタ航空(DAL)も3%超下げています。また、高級カジノホテルを展開するウィン・リゾーツ(WYNN)は8%安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い1.61%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が大きく下げたことで改めてリスクオフが意識され本日の日本市場も大きく下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が心理的節目になりやすい23,000円でいったん止まるのか、ずるずると下げ幅を広げていくのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)