【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28989.73 ▼170.36 (1/24)
NASDAQ: 9314.91 ▼87.57 (1/24)
1.概況
先週末の米国市場は米疾病対策センターが米国で新型肺炎の新たな感染者が見つかったと発表したことで感染拡大を警戒した売りが出て下落しました。70ドル高でスタートしたダウ平均は取引開始直後に130ドル高近くまで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めるとまもなくしてマイナスに転じ午後に入ると下げ幅を大きく広げる展開となりました。取引終盤に316ドル安まで売られたダウ平均は引けにかけて下げ幅を縮めたものの結局170ドル安の28,989ドルと4日続落となり節目の29,000ドルを割り込んで取引を終えています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も87ポイント安の9,314ポイントとなり3日ぶりの反落となっています。
2.経済指標等
1月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が下げました。そのなかでもヘルスケアと金融、一般消費財・サービス、エネルギー、コミュニケーション・サービスが1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下げました。そのなかでもダウ(DOW)が3%以上下落したほか、メルク(MRK)も3%近く下げました。また、JPモルガン・チェース(JPM)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、ファイザー(PFE)も2%を超える下落となっています。
一方で市場予想を上回る決算を受けて目標株価の引き上げが相次いだインテル(INTC)が8%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。さらにアメリカン・エキスプレス(AXP)も決算で利益が市場予想を上回ったことで3%近く上げ上場来高値を更新しています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.05%低い1.68%となりました。ドル円は円高に振れ108円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安と円高を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)