【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28939.67  △32.62 (1/14)
NASDAQ: 9251.33  ▼22.60 (1/14)

1.概況

昨日の米国市場は好決算期待の買いと米中関係を警戒した利益確定売りが交錯し主要指数は高安まちまちでした。小幅安でスタートしたダウ平均ですがすぐにプラスに転じると一時は150ドル高近くまで上昇しましたが、米国が米中の第一弾合意後も大統領選まで現在の関税を維持する方針だと一部で報じられると今後の米中関係を警戒した売りに押されて上げ幅を縮めました。ダウ平均は結局32ドル高の28,939ドルと小幅に続伸しました。一方でS&P500は4ポイント安の3,283ポイント、ナスダック総合指数は22ポイント安の9,251ポイントとそれぞれ反落しました。

2.経済指標等

12月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.3%の上昇と市場予想を下回りました。食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比2.3%の上昇で市場予想と一致しています。

3.業種別動向

S&P500業種別株価指数は情報技術や不動産、素材などの7業種が下げました。一方でヘルスケアや公益事業などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均を構成する30銘柄のうち16銘柄が上昇、14銘柄が下落しました。JPモルガン・チェース(JPM)は第4四半期の決算が市場予想を上回ったことを受け1%以上上昇しました。その他にもファイザー(PFE)やウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が1%以上上げています。一方でアップル(AAPL)が1%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、エクソンモービル(XOM)やマイクロソフト(MSFT)などが下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、シティグループ(C)が決算が市場予想を上回ったことを受け1%以上上げています。一方でウェルズファーゴ(WFC)は大幅な減益になったことが嫌気され5%以上下げています。

5.為替・金利等

CPIが市場予想を下回ったことなどを受け長期金利は0.03%低い1.81%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が高安まちまちでドル円も大きく動いておらず材料になりにくいことから、本日の日経平均は横ばい圏でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日回復した24,000円の節目を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)