イラン危機経て円売りポジション「軽く」なった

CFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円ポジションは、1月7日現在で売り越しが1.2万枚まで縮小した(図表参照)。昨年12月初めには約5万枚まで拡大していたが、1ヶ月余りで4分の1程度に縮小したことになる。

【図表】CFTC統計の投機筋の円ポジション(2019年1月~)
出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

このように円売り越し(米ドル買い越し)が大きく縮小したのは、米国とイランの関係緊迫化などを受けて、年明けにかけてリスクオフが急拡大した影響が大きかっただろう。リスクオフ急拡大で、「安全資産」とされる円を買い戻す動きが強まったと考えられる。

ただ、先週後半からリスクオフは一服した形となっている。この結果、株高、リスクオンとなるようなら、「安全資産」とされる円を売る余力は大きくなっている可能性がある。新しい年が始まったばかりで、リスクテイク意欲が高い可能性があるが、その中で投機筋が円売りを仕掛ける可能性は注目されるのではないか。