日経平均は2018年1月高値以降の踊り場を抜け出す可能性

2020年の日経平均は下値を切り上げる展開を予想しています。

短期的には米主要指数の高値更新基調からの反動安で心理的に冷やされる場面はありそうですが、年間を通じては2018年1月高値以降の踊り場を抜け出し、新しい上昇波動がみえてくる可能性が高いでしょう。

【図表1】日経平均(週足)
出所:マネックス証券作成

日米中の景気動向は緩やかながらも再浮上。春先までには米金利上昇を背景として、長期間続いた米ドル/円相場のもみ合いが円安方向に上放れ、国内企業の業績期待が高まるシナリオが想定されます。

6月ごろに向けても調整が予想されるものの、夏場以降は欧州や中国の景気回復期待が支えになるほか、国内は東京オリンピック終了後もインバウンド需要は旺盛とみられます。外需は受注が本格的に回復基調をたどる公算が大きいようです。

テクニカル面では27,270円付近を意識する場面も?

大規模自然災害等に強い国土強靭化に向け、インフラ整備や老朽化対策などが急速に進み、関連銘柄の底上げが期待できます。米大統領選挙の結果を好感して円安が一段と進み、年末に向けては上昇加速を想定します。

需給相場に加えて、原油価格上昇を背景にオイルマネーによる日本株への見直し買いが入り、日経平均はPER16倍程度まで買われる場面があると予想しています。

テクニカル面では、1991年3月の戻り高値(ザラ場高値27,270円)付近を意識する場面がありそうです。物色は、2019年の後半に生じたバリュー株相場が規模を拡大して到来するのではないでしょうか。また、建設、小売、証券、銀行など、内需業種の一部で再編が始まる可能性が高いとみています。


筆者が所属する日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)では、1 月 25 日(土)14 時より、『2020 年の株式市場はどうなる?』と題し、業界を代表する豪華メンバーによるパネルディスカッションを開催します。ご興味のある方は、お気軽にご参加ください。
※お申し込み、詳細について:日本テクニカルアナリスト協会(外部サイトへ遷移します)