【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28015.06  △337.27 (12/6)
NASDAQ: 8656.53  △85.83 (12/6)

1.概況

先週末の米国市場は良好な米雇用統計を受けて大幅続伸となりました。ダウ平均は161ドル高でスタートするとしばらくして上げ幅を300ドル以上に広げ、昼頃には節目の28,000ドル台を回復しました。その後も高値圏で堅調に推移したダウ平均は取引終盤に358ドル高まで買われると結局337ドル高の28,015ドルで取引を終え3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も85ポイント高の8,656ポイントとなりこちらも3日続伸となりました。

2.経済指標等

11月米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比26万6000人増となり市場予想を大きく上回りました。平均時給も前年同月比3.1%増となり市場予想を上回りました。失業率は3.5%と前月から0.1ポイント低下しています。12月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値も99.2と前月から上昇し市場予想を上回っています。10月の米消費者信用残高も年率換算で5.5%増の189憶830万ドルとなり市場予想を上回りました。一方で10月の米卸売在庫は前月比0.1%増に止まり市場予想を下回りました。卸売売上高は前月比0.7%減となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げ、エネルギーが2%高となったほか、金融と資本財・サービス、情報技術、素材も1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもスリーエム(MMM)が4%以上上げたほか、ゴールドマン・サックス(GS)もマレーシアの政府系投資ファンドに関連した不正問題で米司法省などと和解に向けて交渉を進めているとの報道を受けて3%を超える上昇となり、スリーエムとゴールドマン・サックスの2銘柄でダウ平均を100ドル近く押し上げています。またボーイング(BA)とダウ(DOW)も2%を上回る上昇となっています。一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)の3銘柄が下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.02%高い1.83%となりました。ドル円は108円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が2日に付けた年初来高値(23,529円)を一週間ぶりに更新できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)